【フランス大学院留学】修士論文のテーマ設定、研究、発表までの軌跡

こんにちは。バゲです。フランスで人文系修士課程をしました。

この記事では、フランスで修士論文を書いた私が、フランスの大学院入学からどのようにして論文を書くに至ったのか紹介していきます。

修士論文執筆のスケジュール

修士論文執筆スケジュール
  • 2022年9月:フランスの大学院に入学。授業開始。
  • 10月中旬:論文のテーマと担当教授決定
  • 2023年2月:教授面談
  • 6月:一年時レポートを提出
  • 9月:修士2年目スタート
  • 2024年2月:日本に一時帰国、論文資料集め
  • 5月:教授面談
  • 8月:修士論文提出
  • 9月:口頭審査

修士一年目は準備期間

入学直後にテーマと担当教授を決定

2022年の秋にフランスの大学院に入学し、授業開始。

最初に驚いたことは、授業開始のすぐ直後に、修士論文について以下のことを決めなければいけないことでした。

  • 修士論文のテーマ
  • 修士論文の担当教授

幸いにも私はフランスに渡る前にテーマをある程度絞っていたので、修士論文でなにをするかを決めたいました。

また、入学する大学にいる教授陣も大体把握していたので、すぐにコンタクトをとり、無事に担当教授に受け入れがスムーズに進みました。

他のフランス人生徒の中には、テーマも決まっていない、教授もどうすればいいかわからないというような子もいたので、テーマを渡航前に完全に決める必要はないかもしれません。

しかし、日本人留学生の場合、日本と絡めたテーマにすることが多いでしょう。

日本関連の書籍を必要とする場合は、あらかじめテーマを決めておいて、フランスに行く際に、書籍を持っていくのがいいともいます。

学期末に一年時レポートを提出

一年時は教授と数回オンライン面談があるのみで、それほど進捗はありませんでした。

1年次の締めのレポートとして30ページの草案の提出を求められました。

内容の評価というよりも、論文の体裁を守れているか、引用の行い方は正しいか、参考文献は適切かを評価するものでした。

私の場合、日本の学部を出たときに卒業論文を書いていたので、引用、参考の行い方は知っていました。

フランスも引用、参照についてスタイルの違いはあれど、基本的なルールは一緒だったので、比較的苦労なく1年目は終えることができました。

修士2年目で本格的な仕上げに入る

2年目に入ると本格的な論文の執筆に入ることになりました。

学期の最初に、修士論文のページ数が知らされる

私の場合、教授から提示された論文の最低ページは80ページ。

引用や図版を除いた単純な文字で80ページをフランス語で埋める必要がありました。

論文に関する研究を80ページにおさめながら、論理的、多角的に考察するための作業始まりました。

オンラインで教授と2・3回面談をしながら執筆を続ける1年間を過ごしました。

授業をこなしつつも、論文を進めていくという日々を送りました。

2年目の最終学期末に修士論文を提出

論文を提出したのは、修士2年目が終わるギリギリの8月末。

ワードで書いたものをPDFにして、教授にメールで送るという提出方法でした。

本文自体は7月の頭ごろに終わっていたのですが、そこから引用の調整、全体の校正などを含め、1ヶ月以上は最終調整に時間を使いました。

修士課程、最後の課題・口頭審査

新しく学生が入ってくるギリギリ前の9月の最初の週に論文の口頭審査がありました。

口頭審査は重苦しい雰囲気があっても、私の労力を労ってくれるような和気藹々とした雰囲気でした。

口頭審査の流れ
  • 自分の論文について10分程度で発表
  • 教授のフィードバック
  • 質疑応答

全体としては、40分くらいだったとも思います。

フィードバックの中には、論文の足りない部分にも切り込まれ、かなりヒヤヒヤした瞬間もありました。

全てが終わってから、教授だけが残り私の論文の評価を受け取りました。

この評価が合格だったら、全ての修士課程が終わり、無事修士号獲得となります。

私の場合、無事なんとか合格をいただき、フランスでの修士課程を終わらせることができました。