フランスで家探しをした話【フランス留学】

こんにちは。バゲと言います。フランスの国立大学で修士課程で留学し、修了しました。

今回の記事では、フランスで一人の留学生として家を探した経験を皆さんに共有して行きます

記事を読み終わり、フランスで家を探している日本人留学生に少しでも何か助けになったりすればいいなと思います。

私の家探しの場合、書類面で少しラッキーなことがありました。全ての人に参考になるかわからないですが、一つの参考にしてみてください。

フランスの留学生の家探し事情

フランスで留学生として家を探すのは、かなり難しいです。

留学生として、他のフランス人と同じように賃貸契約を結ぶには、書類の面でも言語の面でもハンデが付きまといます。

結局、個人で家を一部屋借りることを諦めて、シェアハウスでずっと過ごすことにしたという留学生も多くいます。

なお、フランスの都市には「Crous」という学生向けの比較的安く借りることができるアパートがあります。

しかし、Crousに入居するには条件があり、フランスで給与型奨学金を借りている学生に優先的に割り振られます。

なお、このCrousは日本の大学から「交換留学」でくる学生には問題なく割り当てられるので、交換留学性の多くは家探しの問題はありません。

留学生の家のパターン
家の種類メリットデメリット
Crous安い。一人部屋の場合もある。狭い。正規留学生はほぼ入居できない
学生向けアパートプライバシーが守られる。学生向けのサービスが充実少し高い。入居の審査は厳しい。
一人暮らし用物件プライバシーが守られる。高い。審査がかなり厳しい。
シェアハウス安い。求められる書類は少ない知らない人との共同生活になる。
留学生の家のパターン

家探しで留学生が直面する問題

留学生が直面する問題は、保証人探し。

フランスの多くの物件では学生が家を借りる場合、保証人を求められます。

しかも保証人というのが、フランスに住んでいて収入が一定以上ある人でないと慣れません。

逆に、日本に住んでいるある程度収入のある両親、家族がいたとしても、フランスでは保証人としては認められません。

日本からくる留学生は、急にフランス在住で収入のある人なんてまず見つけることができないません。

このような保証人がいないという問題を持っている人のために、「Visale」という公的な保証人サービスがあります。学生ビザがある日本人留学生ならタダで申請することができます。

しかし、このVIsaleは通常のアパートなどほとんどの物件では、保証人として認められていないません。

物件のアナウンスを見ると保証人の欄に「VIsaleは認めません」というような記載があるところが目立ちます。

保証人サービスである「Visale」を使っているということは、逆説的に「保証人に頼める人がいない」と認めていることになり、不動産屋さんや大家に嫌われるそうです。なんのための保証人サービスなのでしょうか。。

そのため、日本人留学生が物件を探す場合、「保証人」の存在がネックになります。

保証人を建てられない人向けに銀行が保証人になってくれるサービスを使ったり、保証人がいらない物件を探し回ったり、入居する際の保証金を多く払ったりして探す人が多いようです。

フランスで家探しをした話

ここからは実際に私がどのように家を探したのか、紹介していこうと思います。

当時の私の状況

当時の家探しの状況
  • 当時の家:リヨン郊外でシェアハウス
  • 家探しの時期:3月ごろ
  • 家の条件:一人暮らし
  • 家賃希望:400〜550ユーロ
  • 保証人:Visale
  • フランスでの仕事:なし

家賃の幅には余裕があったのですが、保証人が「Visale」しかないという状態がネックでした。

書類集め

まず家探しを始める前に、とにかく書類を集めました。

特に私の場合、留学生で仕事をしていないので、必要とされる書類以上のものを見せられるように準備しました。

  • パスポート
  • ビザ
  • 学生証
  • 住宅保険
  • 当時の家の家賃の領収書
  • 日本の銀行の残高証明(通常は必要ありません)
  • Visaleの証明

多くの家では収入の証明を求められるのですが、当時私はアルバイトをしておらず、日本の口座から徐々にお金を切り崩して生活していました。

そのため、日本の口座の残高証明を収入の証明の代わりに使用しました。

家探しから入居まで

そもそも保証人がダメで断られる

自分が家探しを始めた時期は春先で、フランスの新生活シーズンではありませんでした。

留学生がたくさん来るシーズンではなかったため、さまざまな空き物件情報がウェブサイトなどに出ていました。

空き物件がたくさんあるので、簡単に自分の家も見つかると思っていました。

しかし、実際に物件のアナウンスにメールを送ると、思ってもみなかった返事ばかり届きます。

「この物件はそもそもVisaleを受け入れていません」

自分の持っている唯一の保証人が受け入れられないということがわかり、絶望しました。

しかも、このようにVisaleを受け入れない物件が自分が思っているよりもはるかに多く、事実上Visaleを受け入れる一人暮らし用物件はありませんでした。

シェアハウスはVisaleを受け入れることが多いのですが、自分の場合シェアハウスが嫌で引越しを決めていたので、シェアハウスに引っ越しするという選択肢はありませんでした。

結局、10件ほどの募集に応募してみたのですが、結局、保証人の問題でそもそも内見に至ることすらできませんした。

ラッキーなことに、友達の親が保証人になってくれることに

こんな状況を見かねてフランス人の友達が助けてくれることに。

なんと、彼が自分の引っ越しの時に使った親の書類を私の保証人として使わせてくれるとのことでした。まさに渡に船でした。

収入も安定してあるので、保証人として使うことには全く問題がありませんでした。

早速コピーをとり、改めて、物件の募集に応募してみることにしました。

保証人として書類を又貸しされていることを彼の親はきっと知りません。。。

結構グレーなことなので、あまり真似しないほうがいいと思います。

保証人の問題が解決した途端に、家がきまる

フランス人の保証人の書類が手に入った瞬間に、あれよあれよと簡単に物件探しは進んで行きました。

最終的に応募してから1週間も経たずに内見をし、賃貸契約を結ぶに至りました。

結果として、

  • 立地:リヨンほぼ中心部
  • 家賃:550ユーロ
  • 形態:一人暮らし

というような、自分の理想に合う物件が見つかりました。

フランス人の保証人を手に入れることができた瞬間に、私の書類には変化がないのにも関わらず、一瞬で家がきまりました。外国人として他の国に住むことの大変さがわかる経験でした。

家を探す留学生へのアドバイス

今回の私の場合、フランス人の友人の親が保証人になってくれるという、思いがけない幸運があったおかげで、私は物件を見つけることができました。

このような機会はあまりないかとは思いますが、私の経験、私の日本人留学生の友達の経験から、家探しのアドバイスを紹介します。

不動産屋はVIsaleをほぼ認めない

不動産屋を通した家探しは留学生にはお勧めしません。

ほとんどの不動産屋は、Visaleを保証人として認めていないため、コンタクトを取っても断られることが多く、時間の無駄になってしまいます。

Visaleしか保証人がなくても、Le Bon Coin のような掲示板にあるような大家が個人で募集をかけている場合、たまーに受け入れる大家さんもいるようです。

応募の電話、内見にフランス人について来てもらう

フランス人に応募の電話をしてもらう、内見にフランス人について来てもらうと、大家の印象がよくなる場合もあるそう。

そもそも賃貸でわざわざ外国人に貸すというリスクを取るくらいならフランス人に貸す方が大家としても楽です。

フランス人が知り合いにいると見せることで、大家の安心材料になります。

日本人に優先的に貸しているシェアハウス・物件を狙う

日本人向け掲示板を見ていると、たまに日本人向けに有線に貸しているシェアハウス・物件の情報が出てきます。

日本人むけに貸している場合、保証人についても比較的審査が緩いことが多く、入居しやすくなるそうです。

日本人向けの物件の情報は、掲示板などのウェブサイトだけでなく、口コミなどでも広まります。

家探しをしている人は、積極的に知り合いの日本人に話しておくと、思いもよらぬ提案があることもあります。