こんにちは。バゲです。フランスに住んで3年になります。
この記事では、フランスに住んで気がついた、フランスの映画館事情を皆さんに紹介していこうと思います。
フランスの映画館はどんな感じなんだろう?フランスの映画館に行ってみたいと考えている人にぜひ読んでもらいたい記事です。
フランスの映画館の基礎情報
チケットは高め
日本と比べると、映画館の一般チケットは少し高め。
一般チケットだと15ユーロから25ユーロほどです。
年齢割引、家族割引が充実
一般チケットが高い代わりに、年齢の割引、家族割引が豊富です。
例えば、26歳未満の若者の場合、25%ほど安く映画を見ることができます。
フランスの大手映画館Pathéの価格表です。
Tarif Normal(一般チケット)が24,40ユーロ、Moins de 26 ans (26歳未満チケット)が18,20ユーロと、価格に大きな差があります。
フランス映画と海外の映画が「半分半分」
フランスの映画館も海外映画、特にアメリカ映画の波を受けています。
上映リストを見ると、半分がフランス映画、もう半分がアメリカ映画です。
ごくたまに、日本の映画や他の地域の映画が大手映画館でも放映されています。
海外映画と国産映画が半分半分で放映されているのは、日本と一緒ですね。
フランスの映画館は日本とはここが違う!
小さな街でも映画館がある
フランスは、人口が少ない街でも映画館を持っている街が多いです。
映画を見るという行為が、美術館に行く、図書館に行くというような文化リソースとして捉えられているのかもしれません。
特に小さい町の映画館は大手のチェーンが経営していることは少なく、町のボランティアなどで運営されていることもあります。
ブルターニュに旅行に行った時に、ノルマンディの小さな街に滞在しました。
人口が数万人ほどしかいない小さな街でしたが、町の中心部に小さな映画館がありました。
フランスでは、町の文化インフラとしての機能も映画館は担わされているように感じました。
個人経営の映画館が残っている
日本ではまず見かけなった個人経営の映画館。
フランスの比較的大きな都市だと個人経営の小さな映画館がたくさん残っています。
経営している人の考えが反映された映画のラインナップは、上映リストを見るだけで、どんな映画を上映したいのか、手に取るようにわかります。
特に、大規模のチェーンの映画館では上映されないような若手の監督の作品や、海外のマイナー言語の映画作品などに触れることができます。
私の住んでいるリヨンにも、個人経営の小さな映画館が10個以上あります。
「夏」に面白い映画がなくなる
日本は夏といえば、映画館で色々な映画が上映されて、子供が夏休みを謳歌できるシーズン。
しかし、フランスでは夏になると、めぼしい映画はほぼ上映されません。。
というのも、フランスは夏になるとバカンスシーズンになり、田舎の方で長期間過ごしたり、南のビーチで過ごす人が増えます。
そうすると、都市に人がいなくなるので、自然と夏には新しい映画が上映されることが少なくなります。
夏にあるとテレビなどで映画のCMがたくさん流れる日本とは異なり、フランスは夏は映画のシーズンという認識はないようです。
フランス人の映画館の楽しみ方
鑑賞マナーは悪い(日本人の私から見ると)
日本人の私から見ると、フランス人の映画のマナーはちょっとわるめ。
映画を見ていると途中に友達と話し始める人が特に多いです。
しかし、全体から見ると静かに見ている人が多数派なので、マナーがすこぶる悪いわけでもなく、文化の差で許容できる範囲内だと思います。
映画の上映中にスマホを見る人はあまりいません。
日本にいる時の方が、「スマホが眩しくて嫌だな」という経験をしていました。
エンドロールで帰ることが多い
フランス人はエンドロールを最後まで見ません。
ほとんどの人は、エンドロールが始まると上映室を抜けて帰っていきます。
そのため、エンドロールが始まった途端に、エンドロールの音楽と共に席を立つフランス人の足音が響きます。
正直、エンドロールを全く見ないというのは、日本人の私にとって一番意外でした。
エンドロールが終わるまで見たいという人は、端っこの席を取ると誰にも邪魔されずに見ることができます。
猛暑の逃げ道として使われることも
フランスの家には冷房がほとんどついていません。そのため、夏になると暑さから逃げる場所がなくなります。
そんな夏の暑さから逃げるために映画館に来て映画を見ながら数時間涼むという使い方をしている人もいます。
夏になると上記の理由で映画館のお客さんが少なくなるので、映画館も割引キャンペーンをすることも。
数時間だけ、夏の暑さから逃れるために、映画館で過ごすという人も多いようです。
例えばフランス王手の映画館「Pathé」だと、大人一枚25ユーロほど。
日本円にして四千円弱かかります。(1ユーロ150円で計算)
日本のように時間潰しに気軽に行けるような価格ではありません。