フランス留学、出発前にやっておくこと・やっておけばよかったこと。【フランス留学】

こんにちは。バゲです。フランスで正規の修士課程留学生をしています。

2年近く経つ今となっては、フランスの生活にも慣れてきていますが、フランスに着いた当初は右も左もわからず大変な毎日を過ごしていました。

この記事では、実際にフランスで留学生として過ごした経験をもとに、フランスに留学出発する前にしておくことを紹介しています。

というのも、実際、私がフランスに出発してから、「日本でしておけばよかったなあ」と後悔していることがたくさんあるためです。

これからフランスに留学に出発する人が、後から後悔しないために、この記事では「行政・学校関連」「私生活関連」と2つのパートに分けて、出発前にするべきことを紹介しています。

行政・学校関係

フランス語でちゃんと授業を受けられるようにしておく

学校関連で、一番やっておけばと後悔していることは、「フランスに来る前に授業を受けられるレベルに達しておくべきだった」という失敗です。

特にフランスに来た最初はフランス語を聞き取ることができず、授業の内容も半分くらいしかわからないという日々が数ヶ月続きました。

当初は、せっかくフランスの大学に来たのに授業がわからなかったので、「なんでフランスに来たんだろ。。。」と気分も落ちてしまいました。

「リスニング」を強化する

フランスの大学の授業のスタイルは、教授がひたすら授業時間内に話し続けるというスタイル。

日本の授業のようにレジュメを用意したり、凝ったパワポを要してくれることもありません。

そのため、授業にしっかり着いていくにはフランス語で聞き取る力が最重要です。

フランスに留学に来るためにDELF・DALFなどの試験を受ける人も多いはず。試験を突破するには、聞く話す読む書くの4技能を伸ばす必要があります。

しかし、晴れてフランスの大学に入学することが決まった場合は、とにかくリスニングの力を伸ばす訓練を行うようにしましょう。

授業を受ける中で一番重要なのは、「授業を聞いて理解するリスニング力」です。

正直、他のライティング、スピーキング、リーディング能力が後からなんとかなります。

もちろんできる人は、全部伸ばすのが一番なんですけどね。。

留学に使えるアプリをインストール、使い方をマスターする

フランスで大学生をするという方へのアドバイスは、「使える文明の力は使いましょう」。

特に翻訳系のサービスの精度はどんどん上がってきており、使わないという選択肢はないです。

もちろん、フランス語を勉強するに越したことはありませんが、フランス語を数年勉強しただけの人間がフランスの大学レベルの文章を読みこなし、書くことができるかということは別の問題。

特にフランスに着いた最初の頃は、学校生活以外にも生活環境の変化からストレスが溜まりがちになります。

なるべく、精神、体調を壊さないように、使えるものは使って、とにかく乗り切るというふうに割り切ってしまうのもあり。

専攻する範囲の「日本語」の入門書、基礎書を買っておく

自分の場合は、フランスで美術史、特に現代美術を勉強しました。

しかし、フランスですぐにそのまま授業に合流できるかというと、そういうわけではありません。

自分で勉強していても忘れていることもあるので、確認のために日本語の入門書を参考にすることもありました。

特に大学院に行く方は、入門書・基礎書を一冊持っておくと、パラパラと復習することができ、気分転換にもなります。

日仏・仏日の「紙の辞書」を用意する

日仏・仏日の紙の辞書を用意してください。絶対に!!

普段の生活は、紙の辞書ではなく、スマホの辞書や電子辞書で事足りることがほとんどかなと思います。

実際に筆者も、基本的にはスマホの辞書で生活をしています。

紙の辞書が使えるのは、大学のテストシーズン。

多くの大学のでは、外国人留学生に対して、自国の言語とフランス語の対応の辞書の持ち込みを許可しています。

しかし、テストの時の辞書の持ち込みは、「紙の辞書」のみ。スマホや電子辞書は参考にすることも、持ち込むこともできません。

フランスのテストはディセルタシオンと呼ばれる小論文を書かされることが多く、言葉の定義が綿密に要求されます。

そのため、問題文の単語の定義をきちんと確認する必要があり、辞書の持ち込みの際はかなり助かりました。

修士一年目の小論文テストの際に、哲学の用語を使った問題が出てきました。

幸いなことに、哲学の用語までカバーしている辞書を持ち込んだので、定義をきちんと確認でき、命拾いしました。

留学の荷物に余裕がある人は、単語の範囲が広い中辞典以上の辞書を持っていくことをお勧めします。

書類(戸籍謄本、免許証、英語の資格など)を「すべて」用意しておく

自分の身分、資格を証明できる書類は「すべて」持っていくようにしましょう。

後から日本から取り寄せるには、時間も手間もかかります。加えて、フランスの郵便システムは日本ほど整っていないので、書類を紛失される可能性もあります。

「フランスでは使わないかな」という書類でも、とにかくすべて持っていくようにしましょう。

英語の資格なども、意外と現地では使えるかもしれません。

私はフランスでは使わないかなと思っていた、Toeicの成績を求められるという機会もありました。

私がフランスに持って行った書類
  • パスポート
  • 戸籍抄本
  • 戸籍抄本の法廷翻訳(アポスティーユ付き)
  • 日本の大学の卒業証明書(日本語、英語)
  • 日本の大学の成績証明書(日本語、英語)
  • フランス語資格証明(DELF・TCF)
  • 英語資格(IELTs・Toeic)
  • 証明写真
  • 銀行の預金証明(ビザの申請に必要)
  • 運転免許証
  • 高校の卒業証明(いらないかも)
  • スキューバのライセンス(スキューバをする人は)
  • etc

日本の住民票を抜く(任意)

フランスにある程度長く留学する人は、住民票を抜いて年金と社会保険料の義務をなくす選択肢をすることも可能です。

住民票を抜かないでおくと、年金、社会保険料等の払込の義務が生じます。

しかし、住民票を抜いてしまうと、日本の銀行などの日本の住民向けのサービスが使えなくなることもあるので、注意が必要です。

一応、ネットバンキングやクレジットカード、証券口座などは、住民票を日本においている人向けのサービスになっています。

留学中でも諸々のサービスは使い続けることができますが、グレーゾーンということになるそうです。

私はフランスに出発する際に、住民票は抜いて出発しました。

私生活関係

家を見つけておく

フランスに来る前に家を見つけておきましょう。絶対に!!

フランスは日本以上に住居を見つけることが難しく、現地に住んでいて働いているフランス人ですら家探しには苦労しています。

日本人留学生となると、家を見つけるのはもっと難しくなります。

日本にいるうちからネットで不動産会社、私立学生寮に連絡を取ったり、現地の日本人の人にコンタクトを取り、フランスに出発する前に家を確約させてから来るようにしましょう。

どうしてもという人は、留学サポートエージェントに家探しをお願いしてもいいかもしれません。少し費用はかさみます。

私は家を決めずにフランスに来たのですが、家探しにかなり苦労した挙句に、満足できない家に半年間住む羽目になりました。

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

同じ地域に留学している日本人留学生にコンタクトをとる

留学に行く地域が決まっているなら、早めにその地域に住んでいる日本人の人にコンタクトをとり、コミュニティに参加するようにしましょう。

すでにその地域にある程度長く住んでいる人なら、「どの地区が危険」「どのスーパーがお勧め」というような情報を持っていることも多く、フランス到着後速やかに溶け込むことができます。

「○○(都市) 留学」とSNSで検索すると、すでにその年にいる留学生が見つかるので、積極的にコンタクトを取るようにしましょう。

「自分の」留学に必要なものを準備する

一般的な留学に必要なものはリスト化されている

一般的に、留学に必要なものは、さまざまなサイト、情報媒体に共有されています。

服、洗面用品、パソコンなど旅行の延長線のような荷物で生きていくことはできます。

フランスだからといって他の地域と荷物が大きく異なるということはなく、それほど困ることはないでしょう。

「私」がフランスでどんな生活をしたいか想像しておく

持ち物において気をつけて欲しいのは、「私」が現地でどんな生活をしたいのか、ちゃんと認識しておくことです。

実際に、現地で生活するにあたって、自分にはどんなものが必要なのか、留学に出発する前に、ちゃんと確認しておくようにしましょう。

人の生活スタイルによって本当に必要なものは大きき異なるので、一般的な持ち物リストに入っていないものを持ってくることも考えておきましょうね。

生活スタイル別の持ち物
  • 食にこだわりがある人:日本の食品
  • 自炊をするつもりの人:調理器具
  • おしゃれが好きな人:洗濯ネット、おしゃれ用洗剤
  • 肌が弱い人:日本で使っている化粧品、日焼け止め
  • 趣味がある人:趣味の持ち物
  • ホームシックが不安な人:ビデオ通話の道具(ヘッドセットなど)

家族、友人に会って、留学の計画を共有しておく

一番最後に一番重要なことを書きます。

あらかじめ、留学前に留学の計画を、友達、家族に綿密に話しておくようにしましょう。

どこに住むのか、どんな生活をするのか、学校はどこなのか、生活の資金はどのくらいなのか、綿密に共有するのは当たり前。

さらに、もしもの時のための国際送金の方法を伝えておいたり、国際郵便の方法を共有してお来ましょう。日本から送金を頼んだり仕送りを頼んだりするときに、メール、通話越しに説明する必要がなくなります。

特に自分の身の周りに海外経験がある人がいないと、国際送金、国際郵便を頼むときも、説明だけで一苦労します。

まとめ:できることはすべてして出発しよう。

出発前にすること
  • フランス語の授業を受けられる状態にする
  • 辞書を持っていく
  • 書類をすべて持っていく
  • 家を決めておく
  • 現地の日本人にコンタクトをとる
  • 荷物を「私の視点」でちゃんと準備する

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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