こんにちは。バゲと申します。フランス語学習者です。
大学に入ってからフランス語学習を始めて7年。フランス語レベルとして、DALF C1を取得しています。
2022年からフランスの大学院に留学し、2024年に現地の大学の修士課程を修了しました。
この記事をご覧になっている方は、フランス語を本格的に勉強したい人、フランス語学習を続けているけどどうしたらいいのかわからないという人なのではないでしょうか。
今回はフランス語学習者の方のために、フランス語を勉強しフランスで修士課程の学位をとった筆者が、フランス語学習のコツと心構えを皆さんに教えていきたいと思います。
フランス学習の3つのコツ
- 文法をちゃんと終わらせる・抑える
- 単語を調べるときは、「単語の他の意味」も一緒に調べる
- 早いうちに学習者向け教材から卒業する
文法をちゃんと終わらせる・抑える
まずは、文法をきっちり終わらせましょう。
フランス語は動詞の活用が多かったり、法(接続法、条件法)によって文の形が大きく変わったり、名詞の性数によって形容詞、過去分詞の形が大きく変わったりもします。
覚えることがたくさんあるぶん、まずは文法を固めるのに時間をかける必要があります。
「なんだ、そんなことか」と思った人もいるのでは?
文法の学習をみくびらない方がいいです。
というのも、最初は私も文法を適当にやって後悔しているからです。。。
正直、私は学習段階初期でフランス語の文法の学習をおろそかにしていました。。
というのも、文法はどうしても覚えることが多かったり細かいところが多く、途中からやる気をなくしてしまい、覚えるつもりがありませんでした。
しかし、いざフランス語の資格をとってみたり、フランスの大学で授業を取ると、文法の知識が抜けていることから、徐々にフランス語の荒さが見えるようになっていきました。
特にフランス語で文章を書くときに、文法の知識のなさが露呈することが多くなりました。
文法をしっかり固めないと、フランス語できちんとした文章を書くことができなくなってしまいます。
また、性数の一致、過去分詞の一致、条件法・間接法の運用など、細かいところのミスほどフランス人は気が付きやすいらしく、文法のミスがあると「この人はまだフランス語を話せないんだな。」と感じてしまうらしいです。
早くフランス語を上達したい!フランス語のレベルを上げて資格を取りたい!と思う人こそ、文法をしっかり押さえるようにしましょう。
最初に時間はかかりますが、学習を始めた初期に文法をしっかり固めておくと、学習を続けていくうちに差がつきます。
後になって、フランス語を書くときに参考書をいちいち引かなくてはいけない、自分のフランス語が合っているかどうか不安にならないように、文法をまず固めるようにしましょう。
単語を調べるときは、「単語の他の意味」も一緒に調べる
フランス語学習で、わからない単語、表現を見つけて辞書で調べるときは、単語の「他の意味」も一緒に調べるようにしましょう。
「どういうこと?」と思うかもしれません。
フランス語は、英語などの他の言語と比べると、「一つの単語の意味が多め」。
同じ単語でも、意味が大きく違っていたり、表現に幅があったり、全然違う意味になったいたりすることも。
例えば、一般的に「つかむ、所持する」という意味で教わることが多い「tenir」ですが、他にも「述べる、開催する、大切にする、切望する、起因する、似ている」というように大きく意味が変化します。
特に動詞は文に応じて意味が大きく変わるものが多いので、意味をきちんと押さえておく必要があります。
文脈から単語の一つの意味から他の意味を推測することもできます。
しかし、tenirの場合のように、そもそも単語に意味がありすぎて、意味を知っていないとそもそも全体の意味が理解できないということもあります。
逆に、1つの単語を調べるときに、その単語の他の意味を調べるくせをつけていれば、「この単語はどういう意味だ?」「この単語のせいで文全体の意味がわからない」ことがなくなります。
わからない単語を調べるときは、辞書の他の意味を調べる、単語帳に他の意味も書き込んでおくクセをつけておくといいと思います。
早いうちに「学習者向け教材」から卒業する
ある程度文法の知識がわかっている人は学習者向けの教材から卒業して、フランス人向けの新聞、ラジオなどのメディアに触れるようにしましょう。
文法事項として過去形、未来形を勉強して、ある程度の語彙を知っていれば、時間はかかりますが、フランス人向けの新聞も読めるようになります。
学習の早い段階から、フランス人が使うフランス語に触れることで、実際に使われている生きているフランス語を学ぶことができます。
フランス現地には、フランス語学習に使う教材のように話してくれる人は、まずいません。
留学しにフランスの現地に来てみて、彼らのスピード、語彙、表現の多様さに驚きました。。。
「そうは言っても、難しすぎるのはわからないよ。」「何から挑戦すればいいのかわからない」という人には、フランスの子供向けのメディアがおすすめです。
極端に難しい言い回しはしていないことが多いですし、語彙も比較的シンプルなものを使う傾向にあります。
例えば、子供向けニュースサイトの「1 jour 1 actu」では、フランス語初級者からでも読めるような文章に触れることができます。
まずは、子供向けのシンプルなものから、徐々にレベルアップしていることで、さまざまな表現、語彙を知っていくことができます。
このような子供向けのメディアから徐々にレベルアップしていき、「Le monde」のような大人向けの新聞も読めるようになっていきます。
また、DELFやDALF試験を受けたい人は、特に早めにフランス語の現地のメディアで勉強する癖をつけるようにした方がいいです。
DELF・DALFを受けた人はわかるかと思いますが、これらの試験は「ただ文法・語彙の知識を問う」試験ではありません。
学習者向けに作られた簡単で形式化されたフランス語がテストで問われることはありません。どちらかというと、フランス人向けに書かれたニュースの切り抜き、ポスター、ラジオなどから出題されます。
フランス語で自分の言いたいことを表せているか、フランス式の論理を組み立てることができるか、フランス語を「運用できているか」を問うような試験です。
特にDELF・DALF試験は、フランス語の知識だけではなく、自然科学、環境問題のような知識も必要になります。
フランス語知識だけではなく、フランス語で何かをすることができる能力が必要です。
フランス語学習の心構え
- 文法・単語知識や発音だけにこだわらない
- フランス語の学習には時間がかかると知っておく
文法・単語の知識や発音だけにこだわらない
文法や単語の知識、発音もフランス語学習では大事です。
しかし、文法や単語が正しいか、発音が正しいか、とずっと不安になっていては、実際にフランス語を使えるようにはなりません。
実際にフランス語を使うときには、わからない文法、単語があれば他の文法で置き換えることもできますし、発音が少しくらい悪くてもフランス語のネイティブなら理解することができます。
少しくらい間違えてもいいと思いながら勉強を進めると気持ちが楽になります。
まずは、どんどん使っていって、間違えていれば修正していけばいいという気持ちでいると、どんどん勉強が進むようになります。
少しくらい文法、発音に間違いがあってもネイティブはわかってくれます。
フランス語学習は時間がかかることを知っておく
フランス語だけではないですが、外国語学習には学習には時間がかかります。
特にフランス語は単語の性があったり、日本語にはない文法の法があったりするので、学習の初期段階でつまづきがち。
文法事項も英語に比べると、フランス語は覚えなくてはいけないことがたくさんあります。
自分の英語のレベルとフランス語の伸びが遅いと、比べて落ち込む人もいます。
しかし、英語学習は義務教育から始めるので「英語を勉強しよう」と思う人はすでにある程度の知識があるのに対して、多くのフランス語学習者は全くのゼロからのスタートです。
英語に比べて伸びが緩やかなのは当たり前で、成長にもずっと時間がかかります。
自分の成長が実感できなくても、諦めることなく、ゆっくりとただ歩みを進めることに集中しましょう。
まとめ
- 文法をちゃんと終わらせる・抑える
- 単語を調べるときは、「単語の他の意味」も一緒に調べる
- 早いうちに学習者向け教材から卒業する
- 文法・単語知識や発音だけにこだわらない
- フランス語の学習には時間がかかると知っておく
私は現在フランス語上級資格と呼ばれるDALF C1を取得することができましたが、それまでには、長い時間と努力が必要でした。
それでも、フランスに留学することができたり、フランス人の友達ができたりと、楽しいこともたくさんありました。
フランス語学習者もみなさんも、フランス語学習を通じて、さまざまな出会いと発見があることを祈っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
私のフランスの大学院への留学に関しては、以下の記事をご覧ください。