こんにちは。バゲちゃんです。フランスのリヨンという都市で大学院生をしています。
この記事を読んでいる方は、フランス留学に興味がある、フランスの大学院に正規留学してみたいという方が多いのでは。
「フランスに大学院留学したいけど、具体的なメリットが知りたい」
「フランスに大学院留学上で考えなければいけないデメリットは?」
「フランスの大学院の留学のメリットデメリットを比較検討したい」
そんな方に向けて、実際にフランスで大学院留学をしている私が具体的な経験とともに、皆さんの悩みに答えます。
この記事では、「フランス大学院進学に興味がある、迷っている方」に向けて、フランス大学院留学のメリット、デメリットを私の経験とともにご紹介していきたいと思います。是非最後まで読んでください。
フランス大学院留学
フランスは世界的に評価の高い教育機会を提供しており、専門的な知識と研究能力を深めることができます。
実際にフランスに来てみると、科学分野、コンピューターサイエンス分野、人文社会分野、服飾分野などの多くの分野で、若い日本人の方が学生として勉強をしています。
パリを含む多くの都市に大学があり、多様な学問分野がカバーされています。特に大学院留学となると、専門によりその分野が細分化されています。
日本の大学には存在しないような分野の専門の分野もフランスには大学院として設置されていることも多いので、是非調べてみてください。
フランスの大学院では、国際的な学生と交流しながら、高度な教育と研究環境を享受できます。
応募には英語やフランス語の言語要件がある場合もあります。また、奨学金や助成金の機会もありますが、競争が激しいことも注意が必要です。
留学生活は文化や言語の学習の機会でもあり、貴重な国際的な経験を得ることができます。
フランス大学院留学のメリット・デメリット
私が在籍する「リヨン第二大学」の写真
ここでは主に「フランス大学院留学」のメリット、デメリットを紹介しています。
フランス留学、フランス語学習全体のメリット、デメリットは以下の記事をご覧ください。
フランス大学院留学のメリット
1、日本にはないような専門的なプログラム
フランスの大学院では日本の大学にはあまり設置していないような分野の専門を設置している場合があります。
フランスでは大学の学部を終わらせ、学士を取得した学生のほとんどは、そのまま修士課程へ進学します。そのため、フランスでは修士を持っている人が多く一般的な事務職やいわゆるホワイトカラーと呼ばれる職種で働く人のほとんどは修士以上のディプロムを持っています。
例えば、私は「現代美術史」という分野を勉強していますが、日本でこの分野を専門的に教えている大学はあまりありません。
また、「ファッションの歴史」「環境問題」といったより具体的なことを学ぶことができる選考も設置されているので、「自分が勉強したいことが既に明確に決まっている」という人にとって、フランスの大学院は良い選択肢になるでしょう。
2、フランスでの就職の第一歩
フランスでの留学経験は、海外での就職の第一歩になります。
先ほど述べたように、フランスでは修士課程を終わらせる学生の多いです。そのため、多くの会社では、就職の要件に修士課程を終わらせていることを条件として求人を出しています。
逆にいうと、日本の学部を卒業しただけでは、デイプロムのレベルではオフィスで働くには足りていないとみなされてしまう可能性すらあります。
もちろん、「日本で長い間職務経験を積んでいる」、「フランスで実際に働いた経験がある」という場合は、経験が評価されることも多いです。しかし、日本で学部を終えそのままフランスに来たという方は、フランスで修士を修了した方よりも低く評価されがちだそうです。
フランスでの就職、ヨーロッパでの就職を考えている方は、フランスでまず修士課程を終わらせると、将来の就職が他の人よりもスムーズにいくでしょう。
とにかくコスパ良くフランスで就職したいという人には、日本で学部を終わらせてから、フランスで修士だけをしにくるものアリだね!
3、学費が安い
フランスは学費が日本よりも格段に安いです。
現在、大学の制度改革中であるため、大学によって学費に少しばらつきがあります。フランスの大学院に1年間登録する費用は日本円にして40万円ほど。大学によっては、3万円ほどで済む大学もあります。
大学 | 年間学費 |
---|---|
フランスの国立大学 | 3万円〜40万円 |
日本の国立大学 | 50万円〜 |
日本の私立大学 | 110万円〜 |
例えば、私が修士学生として登録をしているリヨン第2大学では学費は約3万円。
年間のビザの申請代金などを合わせても、年間5万円ほどで修士学生をすることができています。
フランス大学院留学のデメリット
1、フランス語要件をみたす必要
フランスで修士課程をするには、ほとんどの場合フランス語の要件をみたす必要があります。
実際、フランスの大学院の授業はフランス語で行われます。
私の場合、大学院で開かれている英語の授業以外は基本的にフランス語で行われています。現地の学生に合わせたフランス語のスピードで教授たちは話すので、少なくとも高いリスニングレベルが必要です。
「全くフランス語を勉強してきた経験がない」という方は、フランスでの修士課程に登録するには、最低でも2・3年のフランス語の学習が必要です。
フランスでの修士課程を考えている人は早めにフランス語学習を進めましょう。
専門の分野によっては授業が全て英語で行われる修士課程もあります。特に経済、政治関係の分野では英語100%の修士課程が多いとか。興味のある学生さんは調べてみてください。
2、就職活動への影響(日本に帰る人むけ)
フランスでの大学院(特に修士課程)を終え、日本に帰って就職活動をする予定の方は、就職に悪影響が出る可能性があります。
フランスは大学の学期が9月に始まり6月ごろに終わる場合が多いため、日本の大学のスケジュールと重なりません。日本の就職スケジュールとは噛み合わないことが多く、就職活動をしていて支障が出ることもあるでしょう。
また就職活動中はフランスでの授業が重なり、対面での面接をすることができない・難しいため、リモート面接が可能な就職先を見つける必要があります。
アメリカやイギリスで大学院留学をしている学生向けには、各種就職フォーラムなどが用意されていますが、フランスでは日本企業が開いているフォーラムが圧倒的に少ないです。
フランスで大学院を修了後、日本に帰る予定の方は、就職活動も念頭において留学計画を練らなければなりません。
逆にフランスは「新卒採用」という制度がなく、学生は卒業後、インターン、アルバイトなどをしながら、正社員という立場を手に入れていきます。
3、生活費が高い
日本に比べると、フランスは生活費が高いです。
特に外食は日本の感覚の二倍ほどするので、基本的に大学院留学中は自炊をしなくてはいけなくなることでしょう。
また最近では、フランスの大都市では住居費、光熱費が上がっているため、基本的な生活費も高いです。特に住居費は住む都市により大きく異なるので志望する大学を決めるときは、地域ごとの家賃相場も調べるようにしましょう。
項目 | 大まかな費用 |
---|---|
住居(ワンルーム) | 500ユーロ〜 |
食費 | 200ユーロ |
光熱費 | 60ユーロ |
交通費 | 30ユーロ |
私はリヨンで生活しています。大体の生活費は月々1200ユーロくらいです。
また、フランスはユーロを使っているので、円安による為替リスクがあります。
留学を検討していたときと、実際に留学に来たときのユーロの為替が大きく変動する場合もあります。円高傾向の倍は問題ありませんが、円安傾向の時は気をつけましょう。
私の場合、留学を検討していた時期は「1ユーロ130円」ほどだったのですが、実際にきてみると「1ユーロ155円」になっていました。留学資金がなんの理由もなく20パーセントほど減ったことになります。
フランス留学を検討する際は、資金繰りを綿密に計画する必要があります。
【フランス大学院留学】覚えておきたいこと
- 日本にはない独自のプログラム・教育
- 学費の安さ
- フランス就職の第一歩
- フランス語を話せる必要がある
- 日本での就活は検討が必要
- 生活費は高い
フランス大学院留学は、若い限られた時間を使って自分に投資する期間になります。
留学を検討する際には、大学の評判やプログラムの詳細、生活費などをよく考慮し計画的に進めることが大切です。全てをよく吟見しながら、検討を進めてみてください。
もし実際にフランスに大学院留学に来るという方がいらっしゃいましたら、一緒にどこかでお会いできるといいですね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
フランス大学院の留学を支援しているキャンパスフランスのウェブサイトでは、各大学の教育課程を横断検索できるプラットフォームがあります。
フランス大学院留学に興味がある方は、是非チェックしてください。