フランスの謎の茶色い箱。生ゴミ用ゴミ箱「コンポスト」について【フランス生活】

こんにちは。バゲと申します。

フランスに大学院に進学し、現在2年間生活しています。

フランスで生活をしていて、「日本にはないなあ」「フランスにはないなあ」というようなカルチャーショックを感じる毎日です。

特に身の回りの家事については、フランスと日本の違いをひしひしと感じます。

例えば、フランスは食器を洗う用のスポンジの使い道が広く、そのままテーブルを拭いたりすることもあります。

身の回りの生活の違いを感じる毎日ですが、特にフランスに来て最初の方は、「コンポスト」の存在に驚きました。

知らない人のために解説すると、コンポストは生ゴミを収容(回収)して堆肥を作るための設備。

生ゴミを回収するためのコンポストが、フランスでは公共の設備として街中の至る所に設置してあります。

今回は、そんなフランス生活とコンポストの関係性について、日本人である私の目線から皆さんに共有していこうと思います。

フランス特有?生ゴミ回収用のゴミ箱「コンポスト」

フランスの都市を歩いていると、茶色い人の背丈ほどあるような箱を見かけることがあります。

大きな箱の正体は、コンポスト。地域住民の生ゴミを回収して堆肥にするという仕組みです。

各コンポストには、コンポストに入れて良いもの、いけないものの記載がはっきり書いてあるので、簡単にコンポストの使い方を理解することができます。

住んでいる自治体のウェブサイトからコンポストの場所を検索することもできます。

リヨン市のサイトによると、私の住んでいるリヨンもコンポストが所狭しと配置されています!

フランス人のコンポストの使い方

フランス人は自宅から離れたところに持ってくる人も

フランス人のコンポストの使い方は、家で出た生ゴミを集めておいて定期的にコンポストに入れにくるという使い方。

コンポストが街中に設置してあるとは言っても、中心部で100m〜200mの間隔に一個あるかないかなので、毎日生ゴミを捨てにくるということはない様子。

生ゴミは紙袋に入れたり、バケツに入れたりしておいて、コンポストにざっと捨てにくるという使い方をしている人が多いよ。

人によっては自宅にコンポストを設置

街中の至る所にコンポストがあるというわけではないので、人によっては自宅にコンポストを設置している人もいます。

特に自宅で家庭菜園をしている場合だと、コンポストで作った堆肥をお野菜、お花に使うことができて、お得です。

夏場は「色々な意味で」注意が必要

生ゴミを集めて堆肥を作るコンポストですが、入れておくものが生ゴであるミという性質上、特に夏場は注意が必要。

夏の暑さで周りに異臭が立ち込める

簡単に想像できると思いますが、コンポストの中身は生ごみの山。

箱の中で堆肥を作るわけではないので、堆肥に変えるための資材が入っているわけではなく、コンポストの中では、単純に発酵・腐敗が進みます。

コンポストには蓋がついており、臭いを封じ込めることができるのですが、夏場になると密閉が追いつかず、コンポストの周りには異臭が漂います。

コンポストのすぐ横に住んでいる人は、匂いとか気にならないのかな。。と疑問に思います。

発酵ガスで、たまに爆発するらしい

これは聞いた話ですが、コンポストの発行が進み内部にガスが溜まると、たまに「爆発」することもあるらしいです。

確かに堆肥を作る際に出るガスを利用した発電方法もあるくらいですから、コンポストから出るガスも発火しやすいのかもしれません。

フランスは路上喫煙、タバコのポイ捨てが多いので、コンポストに発火することも簡単に想像できます。

コンポストの近くでタバコを吸おうとして、「コンポストが爆発、怪我するとともに、生ごみまみれになった!」とならないように、コンポストの周りでは火の本に注意しましょう

フランスの環境への配慮

コンポストが普及しているフランスですが、その理由は環境への配慮が多いそう。

ゴミ袋が無料なので、コンポストに「金銭的メリット」はない

フランスの普通ゴミのゴミ箱。普通ゴミのゴミ箱は、建物ごとに管理、設置されます。

フランスは、基本的に一般ゴミを出す袋は自由。

日本のような有料のゴミ袋のシステムとは異なり、ゴミをたくさん出してもお金がたくさんかかるということはありません。

そのため、コンポストに生ゴミをわざわざ入れに行く経済的なメリットはなく、単純に環境に配慮している人がコンポストを使っている印象があります。

フランスは、乾燥している気候なので、生ゴミを放置していてもムシが大量に発生することがなく、比較的放置していても大丈夫、という理由もあるのかもしれません。

環境配慮に加えて、「自宅のゴミ箱に生ゴミを入れて放置したくない」という単純な理由もあるのかもしれません。

もちろん、生ゴミを普通ゴミに出す人も多い

コンポストが普及しているフランスですが、普通ゴミの中に生ゴミを入れる人ももちろんいます。

単純に集合コンポストに入れに行くのがめんどくさいという理由もあるかもしれません。

普通ゴミに生ゴミを入れる場合、長期間蓋なしで放置されることになるので、ハエの発生源になったり、ゴミ箱が臭くなったりとデメリットがあるようです。

私も時間と余裕がある際はコンポストを利用しますが、忙しいと生ゴミを普通ゴミ入れて出してしまうことも多々足あります。。