フランスの朝食ってどんな感じ?日本とは違う「甘い」朝食文化を、フランス在住の日本人が紹介します。

フランスではどんな朝食が食べられているのか知りたい、フランスの朝食を見てみたいという人向け。

こんにちは、「ばげ」と申します。フランスで修士大学院生をしています。フランス生活2年目の日本人です。

突然ですがこの記事をご覧の方は、フランスの朝食についてご存知でしょうか。

フランスといえば、美食の国として有名な国。フォアグラをはじめとした高級食材や、生肉を使ったタルタルステーキ、エスカルゴ、カエル料理のようなちょっと特殊な料理まで。色々な食材を使った色々な料理が楽しまれています。

しかし、このようなフランス料理は、昼や夜にじっくり時間をかけて食べるもの。

フランスでの「朝の食事」の様子は、いわゆるフランス料理のイメージとは少し違います。

この記事では、「フランスに興味がある」、「フランスではどんな朝食が食べられているのか知りたい」、「フランスに行ってみたい」という人向けに、実際にフランスで生活している日本人学生がフランスの朝食についてまとめています。

数分で読み終わるエッセイ形式の記事なので、軽ーく読めると思います。ぜひ最後まで読んでください。

フランスの朝食は「甘い」

フランスの朝食の特徴を一口に表すと、「甘い」です。

フランスの典型的な朝食には、バゲット(フレンチブレッド)、クロワッサン、ジャム、バター、フルーツ、コーヒーや紅茶などが含まれ、基本的に甘い口当たりのもので構成されています。

この朝食の形態はフランス文化の一部であり、忙しい朝でも手軽に1日を始めるエネルギーを補給できるように設計されています。

日本のように朝食からお味噌汁やお魚のような塩っけの聞いた食べ物を食べる文化はないです。

フランス人に日本の典型的な朝食を紹介すると、「朝からしょっぱいものを食べるの。。?」と、少し驚かれます。

日本人の私からすると、朝食に甘いものしか食べないというのも少し不思議に感じます。

※フランスのホテルの朝食などでは、ほとんどの場合塩っけの聞いた朝食も用意されています。

「フランスの甘い朝食」の歴史

フランスの朝食が甘いのは、歴史的な背景と文化的な嗜好に起因するとされています。

18世紀のフランス革命後、裕福な階級から庶民へ食事文化が普及し、パンやペストリーが一般的になりました。

もともと、ブルジョアしか食べることができたなかった上質なパンの食文化が庶民に広まる中で、甘い形式の朝食が広まったとされています。

美味しいパンやクロワッサンが広く利用されるようになり、農業国、酪農国であることから、甘いジャムやバターをパンに塗る習慣も根付き、朝から甘味を楽しむことが一般的になったそうです。

海外からの食事が輸出入によって簡単に手に入るようになった現在でも、フランスの「甘い朝食」文化は、脈々とフランスに根付いています。

フランスの朝食:具体的には何を食べる?

実際にフランスの典型的な朝食のメニューを見てみましょう。

朝食のメニューは家庭、地域、出身によって大きく異なるので、ここではあくまで一例として参考にしてみてください。

典型的なフランスの朝食例
  • コーヒー
  • フランスパン
  • フルーツ・コンフィチュール
  • ヨーグルト
  • ビスケット

コーヒー

フランス人に欠かせないのが、コーヒー。

時間を選ばずどんなシチュエーションでもコーヒーは親しまれています。特に朝食にコーヒーを飲むフランス人はかなり多いです。まず起きたら、コーヒーマシンのスイッチを入れ寝ぼけた体にカフェインを流し込みます。

スーパーのコーヒーゾーンにも多くのコーヒーがずらっと並んでおり、コーヒーがフランス人の中でどれほど重要な位置を占めているのか伺うことができます。

フランスパン

フランスといえば、フランスパン。

朝になると家の近くのパン屋さんで、バゲットをまず買いに行くという人が多いです。

手に入れたパンをそのまま食べるのもよし、バターやコンフィチュールと合わせて食べるのもよしです。

出来立てのパンとコーヒーを一緒に飲む瞬間は格別で幸福な気持ちになります。

※朝食でしょっぱいパテなどと一緒に食べることはありません。不思議です。

フルーツ・コンフィチュール

フランスは農業国なので、安くて美味しいフルーツが簡単に手に入ります。

そのままフルーツを食べるのもよし、コンフィチュールになっているものを食べるのもよし。

特に春や夏の時期は、マルシェで産地直送のフルーツがずらっと売られます。

マルシェで朝一にフルーツを買い、おうちで食べるという家庭も多いようです。

ヨーグルト

フランスでは酪農も盛ん。朝食や昼食にヨーグルトがよく食べられています。

お値段も手頃で、物価の高いフランスでも家計の味方。

味も豊富でいちごやバナナのような日本でも見かけるフレーバーに加えて、いちじくやピスタチオなど独特の味のヨーグルトも手に入れることができます。

ビスケット

コーヒーやコンフィチュールに合わせてビスケットなどの軽いお菓子も食べられます。

ビスケットといってももともと甘く味付けされたものではなく、どちらかというとクラッカーのような素朴な味わいの焼き菓子。

あらかじめ個包装されているものを、ひとつずつ手に取り、思い思いに口に運びます。

まとめ:フランスの朝食、最初は戸惑う

フランスの朝食はとにかくシンプル。

手軽にパパっと1日のエネルギーを十分に補給することができるような朝食になっています。

そのため、すぐにエネルギーになってくれる甘い朝食が好まれているんだろうなと思います。

日本の朝食はご飯、味噌汁、漬物、主菜をバランスよく食べますが、フランスの朝食はスピード重視。

あらかじめ準備されているパン、コンフィチュールなどと合わせて手軽にぱぱっと食べることができる朝食が好まれているようです。朝食にも文化の違いが大きく現れていることがわかりますね。

このブログでは、フランスの朝食の違いのようなフランスと日本の文化の違いをまとめた記事のほか、フランスの留学情報、フランス語学習情報についてもまとめています。