- 大学の仏文科って何をするの?
- 大学で何を先行するか迷っている
- フランス語を大学で学びたい
この記事はそんな方向けに書いています!
大学の仏文科について調べていると、
- 「フランス語を勉強して何になるの?」
- 「仏文って勉強する意味なくない?」
- 「仏文科にいてもフランス語を話せるようにならない」
といった疑問や批判をよく目にすることがあります。
「仏文科に所属して意味あるの?」と、疑問に思っている人も多くいるのではないでしょうか。
今回は、そんな疑問に答えるべく、実際に仏文科に所属してフランス語やフランスの文学や文化を四年間勉強した私が、その疑問にお答えしようと思います。
ちなみに、私自身、大学に入学するまでフランス語やフランス文化に触れたことがなく、全くのゼロから仏文科に所属をすることになりました。
そのため、フランスに心酔していたわけではなく、大学の授業をとるうちに仏文科の概要と魅力を知っていくようになったため、より客観的な視点でこの記事を書いています。
仏文科って何?何を勉強するの?
仏文科って何?
仏文科と一括りに言っても、実際の専攻の呼ばれ方はさまざま。
学部として仏文科を設置しているところもあれば、外国語学部に専攻として設置されている場合もあります。それぞれ、名前や大学内での区分は異なりますが、必修授業や選択授業は共通しているものが多く、同じ分野を勉強することになります。
各大学ごとの、仏文科の呼ばれ方は以下のようなものがあります。
- 文学部フランス文学科
- 文学部文学科フランス文学専修
- フランス文学科
- 仏文学専攻
- フランス語フランス文学科
- 文学部人文社会学科フランス文学文化専攻
何を勉強するの?
仏文学科では、大まかに分けて二つのことを勉強します。
- 語学としてのフランス語の授業
- フランスの文学や文化の授業
主に大学に入りたての1、2年生の時にフランス語の能力を伸ばし、3年生以降から本格的にフランス文学や文化の授業を必修として取らされるということが多いようです。
仏文専攻の語学の授業としては、以下のような感じ。
- フランス語基礎
- フランス語発展
- フランス語資格
- 留学準備のフランス語
- フランス語会話
- フランス語作文
私の大学では、フランス語の授業は、全くフランス語に触れたことがない「初心者クラス」と、中学高校でフランス語をすでに学んでいた「中級者クラス」に別れていました。
フランス語の文学や文化の授業では、以下のようなものがあります。
- フランス文化
- フランス文学
- フランス史
- フランス美術
- フランス詩
- フランス映画
- 西洋美術史
基本的に、フランスの文化や文学に関係しているものが多いですが、フランス映画のような専攻の名前からは想像できないような授業や、西洋美術史のようなフランスと名前的には直接関係のない分野の授業も選択必修で存在していることがあります。
仏文科にいくメリット、デメリット
メリット
英語とは違う世界が開ける
まず、一つ目に仏文科に所属していることのメリットとしては、英語とは異なる世界を開けると言うことです。
中学高校では、英語を必修科目として勉強することになりますが、大学でフランス語を勉強することで、英語では得られない、「フランス語独特の文章」や「フランス人の考え方」に触れることができます。
さらには、二つ以上の外国語を勉強することで、言語学の知識も深めることができるでしょう。
また、フランス以外にも、フランス語圏の国は意外に多く、フランスという国自体に興味がなくても、フランス語を活用することができるチャンスは大いにあります。
フランス語圏の国の例。
- フランス
- スイス
- ベルギー
- カナダのケベック州
- コートジボワールなどのアフリカの国々
- etc
美術系の授業、課程がある
仏文科に所属する二つ目のメリットとして、美術系の授業や課程が存在することです。
例えば、日本史学専攻なら考古学に関わりがあったり、英文学専攻であったら英語教師として学校で教えるチャンスが広がるなど、それぞれの言語分野にはそれぞれ強みとなるコースがあったりしますが、フランス語系の場合美術の分野に強い関わりがあります。
大学の中には、必修科目として美術系の単位を取らなくてはいけないような履修システムをとっていることもあり、フランス語と美術の関わりを感じさせられます。
現在、美術の市場の中心はアメリカに移っており、フランスの力は薄れつつありますが、学問としての美術はいまだにフランスとの関わりが大きく、繋がりが残っています。
オシャレな授業、生徒、先生が多い
仏文科に所属する最後のメリットとして、おしゃれな先生や授業が多いということです。
そもそもフランスに興味を持たれる方は、フランスの洗練された文化や服飾に興味を持たれた方も多いと思いますが、仏文科で選択できる授業もおしゃれなものがあります。
例えば、フランス文化の授業ではワインやチーズの勉強をすることもありますし、フランス美術の授業ではファッション史を勉強することもあります。
他の日本史専攻では、このようなことは少ないのではないのでしょか。
ちなみに、私の大学の仏文科では、男女比が3:7ほどで、女子生徒の方が多かったです。
デメリット
フランス語のイメージ、知名度が英語に比べて低い。
大学で仏文科に所属するデメリットの一つ目として、フランス語の知名度が英語に比べて低いということがあります。
「仏文科って何勉強しているの?」と聞かれることもしばしば。
また、就職活動の際、フランスに関係のない企業を志望する場合、商学部や経済学部より厳しい戦いになるかもしれません。
私の同級生では、仏文科と全く関係のない運送関係の仕事や、CGクリエイターになった人もいるから、就職先と学部の専攻はあまり関係はないかも!
初めてフランス語に触れる人には、授業がきついかもしれない
仏文科に所属するデメリットの二つ目は、全くフランス語の知識がないと授業が辛く感じてしまうかもしれないということです。
フランス語は、英語と比較すると、文法事項や発音に注意しなくてはいけないことが多く、受験英語で「難しい!」と感じていた方には、習得するのが厳しい言語かもしれません。
フランス語の文法で気をつけなくてはいけない事項。
- 名詞の性数
- 動詞の活用
- 形容詞などの性数一致
- etc
一度フランス語をある程度習得してしまうと、このような不自由さはなくなると思いますが、その習得までに時間がかかります。
仏文科でとるべき授業、科目
最後に、私が仏文科に所属していたときに、履修してて楽しかったり、ためになったという授業をご紹介します。
全ての大学の仏文科に存在するかはわかりませんが、一度調べてみてもいいかもしれません。
フランス文化
まず、フランス文化の授業は、チーズやワインの勉強をしたり、フランスの家庭料理について勉強できて、異文化交流をしているようでとても楽しかったです。
4年生で書くことになる卒業論文では、フランスの文化について書くことも多いのでこの授業を履修すると、卒論の足掛かりにすることができます。
授業自体も、基礎科目として置かれていたため、内容も難しすぎず、楽しみながらフランスの文化を学習することができました。
美術史
仏文科でとってよかった授業の二つ目は、美術史の授業です。
美術史の授業では、中世の美術や、ルネサンス、印象派の画家たちの分析などを行います。
私は、大学で美術史の授業をなんとなくとり、勉強をしたのですが、その勉強に入り込んでしまい、卒論も美術史について執筆しました。
仏文科に設置されてる授業の中でも、特殊な授業だったのですが、とってみて後悔していません。
授業によっては、学芸員課程の必修になっていたりもします。
仏文科についてのまとめ
ここまで、仏文科の概要について、ご紹介してきました。
具体的なイメージはつかめたでしょうか。
仏文専攻でおすすめの人
- フランスに興味がある人
- 英語以外の世界をみてみたい人
- 美術に興味がある人
これらの人は、仏文科を志望してみてもいいかもしれません!
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