フランスの大学院に進学するために必要なもの・必要なこと【フランス留学】【大学院留学】

こんにちは。バゲと申します。

2022年の秋から2024年の夏まで、フランスのリヨンという都市で美術史の修士課程をしています。

今回の記事では、フランスの大学院留学に必要なものを2つだけ紹介していきます。

この記事で書いてある入学許可と留学資金さえあれば、フランス留学はできてしまいます。そんな2つの重要なものを解説していきます。

この記事では、フランスの国立大学院に進学する文系学生に向けて書いています。他の学校である、グランゼコールや理系留学の場合は、当てはまらないことも多いかもしれません。個人の責任でお楽しみください。

【フランス大学院留学】必要なものは2つ

フランス大学院進学に必要なもの
  • フランスの大学の合格通知書
  • 留学中に必要になる十分な資金

フランスの大学の合格通知書

フランス国立大学出願には、2パターンの道がある

フランス国立大学への出願パターン
  • キャンパスフランスを通して、一括で出願する
  • フランスの修士課程登録サイト「Mon Master」を通して出願する

フランスの国立大学への出願方法は2パターン。

一つ目は、フランス大使館付属の組織である「キャンパスフランス」を通して、様々な大学に一括で応募する方法。

この方法では、キャンパスフランスのサイトを通して、自分の志望する大学をいくつか選択、応募し、大使館で面接を受けます。その結果が各大学に送付され、合否が決定します。

二つ目は、フランスの修士課程登録サイト「Mon Master」というWebサイトを通して、個人で応募する方法。

この方法では、フランスの学生たちも使う「Mon Master」というサイトを使い、個人で必要書類を集め、各大学に応募をします。

大学によっては、キャンパスフランスからの応募をそもそも受け付けていない場合があるので、しっかり確認するようにしましょう。

どちらの方法を使うかということに関しては、人それぞれだと思います。

身の回りの外国人留学生は、日本から直接出願する場合はキャンパスフランス、フランスにすでに滞在している場合はMon Masterを利用している人が多いです。

私の場合は、日本から出願したので、「キャンパスフランス」を利用しました。

キャンパスフランスは大学の出願だけでなく、留学サポートも広く行なっているので、質問があればすぐにコンタクトを取ってみると良いと思います。

いわゆる「院試」というものはなく、各書類によって合否がきまる

フランスの大学の出願をした後は、基本的に院試というものはありません。

フランスの大学院の入試スケジュール
  1. 必要な書類を揃え、大学院に出願する
  2. 出願後、各大学からバラバラに合否の返答が届く
  3. 返答が来るに従い、どこの大学に入学するか決定する

キャンパスフランスでも、Mon Masterでも、提出する書類によって合否が決定します。

応募に必要な書類
  • 身分証明(パスポート)
  • モチベーションレター
  • 学歴の証明(学部の成績など)
  • フランス語レベル証明
  • インターン、ボランティアの証明書(経験がある場合)
  • etc

一般的に大学院の場合、文系だと最低B2レベル、理想だとC1レベルが求められます。

私の場合、B2でフランスの大学院に入ったのですが、フランス語レベルが足りず最初の方はとても苦労しました。

特に書類審査では過去の学歴、経験との一貫性を求められます。

そのため、大学で勉強したこと、学外で経験したことを強調する必要があります。

逆にいうと、文学を勉強した人が経済学、観光学など、分野を大きく移動することはあまりできません。

分野を大きく変更する場合は、自分の経験、知識を補強できるような書類の提出を求められることも。

私の場合、大学で美術史を勉強したのですが、美術史学科ではなく文学部美術史コースでした。

卒業証明には「文学部卒業」と書かれてしまっているため、実際に何を勉強したのかを証明するために、モチベーションレターに詳しく勉強した内容を記載しました。

また、学部時代に学芸員課程を終了したため、学芸員課程修了書の英訳も添付しました。

なお、Mon Masterでの出願の場合、書類審査だけではなく、ネット面接を課している場合もあります。

自分の志望している大学の入試・登録システムをあらかじめきちんと確認しておきましょう。

フランスの大学の合格通知をもらうために必要なことは、この記事でも詳しく書いているので、ぜひ参考にしてください

大学の合格通知がもらえると、ビザの申請などに進むことができる

大学の合格通知と、入学手続きが終わり次第、ビザの申請に進む頃ができます。

逆に大学の合格通知がない限り、ビザの申請、住居の確保、各行政手続きなどができません。

大学の返事をひたすらに待つというヤキモキした時間を過ごすことになります。

逆に合格通知がもらえれば、各種申請を続々とすることができるので、本格的に留学準備を進めることができます。

大学の合格通知をもらい、学生ビザを取得できないと、現地で住居を確保することも難しいです。

留学のための資金

フランスの大学に行くためにもう一つ必要なものは、資金です。

フランスで生活していけるだけの最低限の資金は確保しておかなければいけません。

フランスの大学院に進学するための資金
  • 初期費用:20万円(飛行機、ビザなど)
  • 学費:年およそ4000ユーロ(大学により異なります)
  • 生活費:月1100ユーロ(最低)
  • 合計:約35000ユーロ(400万円〜500万円)

2年間のフランスの留学生活を充実させたい場合、最低でも400万円ほどは必要になってくるかと思います。

逆にこれ以上生活を切り詰めると、なかなか大変でかなり厳しい生活になってくるかもしれません。

フランスの国立の大学院はフランス学生は200ユーロほどで入学できますが、外国人学生に年間4000ユーロほどの学費を課しています。

しかし、この学費も大学によってまちまちで、外国人学生でもフランス人と同じように安い値段で入学することができる場合もあります。

大学の公式サイトに詳しく書いてあるので、学費について気になる場合は、各大学のWebサイトを見てみると良いと思います。

私の行っている学校は、外国人学生料金に反対している学校だったので、他のフランス人と同じくらいの値段(年間200ユーロほど)で行くことができました。

また、フランスでの滞在中、外国人留学生も現地でのアルバイトをすることができます。

週22時間という制約はありますが、月収にして約500から600ユーロほどを稼げるので、生活費の足しにすることができます。

自分の周りの学生は飲食店でアルバイトをすることが多かったですが、人によっては専門性を活かして語学教師をしたり、観光ガイドをすることもあるそう。

資金調達に問題がありそうな人は、フランスに正規留学に行く学生に向けたフランスから出る奨学金である、フランス政府奨学金を狙ってみるのも良いかもしれません。

しかし、このフランス政府奨学金は、修士課程、博士課程を対象にはしているものの、採用される人のほとんどは博士課程留学の人がほとんどなので、修士課程の人には少し厳しい審査です。

他にも必要だけど、「入学許可」と「資金」があれば留学はできる

入学許可と資金以外にも欲を言えば、色々必要にはなってきます。

入学許可と資金のほかに必要なもの
  • 現地の家
  • 洋服などの荷物
  • 現地の知り合い
  • etc

枚挙に暇がないですが、家、荷物、知り合いなどは最悪なくてもなんとかなります。

私も家も決めず、知り合いもいない状態でスーツケース一個できましたがなんとかなりました。

とにかく、入学許可とお金が大事です。