「○浜」繋がりで、横浜から舞浜まで歩いてみた件。【合計63000歩】

この記事は、横浜から舞浜まで歩いた記録である。

ビジネス街、住宅地、そして横浜中華街に代表されるような観光地がある、誰もが知るあの大都市である横浜から、日本人なら誰でも一度は耳にしたことがある某超有名テーマパークがある舞浜まで、徒歩で移動する。

私は横浜も舞浜もいったことがあるが、特別な思い入れはない。今までに何かの目的地に行くため、どこかで遊ぶために使ったことはあるが、それ以上でもそれ以下でもない。理由はただ一つ。ただ長距離を歩きたいから。

横浜から舞浜まで歩くと、約40キロメートルになる。

この40キロメートルという数字が大切で、長距離をあるいきたいというときには、この数字を目安にするといいと思う。

40キロメートルを、程よく休憩を挟みながら徒歩で歩くとなると約12時間ほどかかる計算になる。この数字は今までの経験で、割り出した。

12時間歩くということは、朝に出発すると何かトラブルがあっても終電前には目的地に着くし、夜に出発すれば通勤ラッシュが終わり始めた時間に到着するので帰りの電車も安心である。

これが30キロメートルになると、歩く時間は9時間ほどになってしまう。朝に出発しても夕方くらいには到着してしまうし、何より「歩いた!!」という達成感がない。夜に出発すると、そもそも始発が出る前に目的地に到着してしまうこともある。汗をかいた体で始発を待ちたくはない。

逆に、40キロメートルから距離を伸ばして50キロメートルにするとどうなるかというと、歩く時間が長くなりすぎる。おそらく15、6時間はかかってしまうだろう。朝に出発しても到着するのは終電後になる可能性があるし、夜に出ると到着はお昼過ぎ。街が賑わっている時間にヘトヘトの状態では歩きたくない。

やはり、40キロという距離が時間的にも体力的にもちょうどいい。

そんな40キロの距離がある道をどう探せばいいかというと、結構簡単である

40キロはほぼフルマラソンと同じ距離なので、過去に行われたマラソンのコースと照らし合わせると、大体の距離感がわかる。

他にも、独自にマラソンを行っているアマチュアのランナーさんがネットに上げてくれている。便利だ。ありがたい。

そんな40キロの距離がある道を探していると、ちょうど横浜から舞浜までがちょうどいい距離であるということがわかった。

日本随一の繁華街である横浜から東京の埋め立てエリアを抜けて、東京湾を臨みながら舞浜まで向かう。

道中では、レインボーブリッジを徒歩で渡ることで、ショートカットを行いつつも、東京の夜景を楽しむというルートである。我ながらいいルートを作ったなと、その時は思った。

そんな、どんなルート取りをするか、どこで休憩をとるかなんとなく計画を立てながら、横浜舞浜ウォークの日はきた。

ちなみに、ウォーキングの決行日は12月の中旬である。一年でも最も寒くなる時期に海沿いを歩くという無茶な計画である。

このウォーキングには、長距離ウォーキング仲間であるAちゃんが着いてきてくれた。

以前、山手線を徒歩で一周するという企画を一緒にやってくれた仲間である。二人揃ってクレイジーである。

朝9時、横浜駅集合

出発地である横浜駅に着いたのは、朝の9時

もともと8時に横浜駅を出発する予定であったが、私の寝坊で1時間出発を遅らせてもらった。申し訳ない。

私の自宅から横浜駅までは結構距離があり、電車で1時間以上かかる。そのため、普段は横浜駅には特別な用事がないと行くことはなく、私にとって横浜は「遊ぶに行く街」というような印象を持っている。

しかし、今回のウォーキングでは横浜駅はゴールではない。どちらかというとスタートである。

横浜駅に到着してすぐに舞浜駅に向かって歩き出したので、もはや横浜駅は広義の乗り換え駅である。まじで。

横浜駅の滞在時間は、5分ほど。本当の電車の乗り換えでも、もう少しまつよね。

横浜駅で待っててくれているAちゃんに遅刻の謝罪をしてから、私たちは気持ち早歩きで出発した。

長距離ウォークをするときはいつも変にテンションが上がる。多分、体がアドレナリンを出してくれてるんだと思う。

脳も準備運動するんだなあと思った。脳すげえ。

ルートはひたすら北

横浜駅を出てからの歩く道は単純である。ひたすら北に向かって進むだけである。

それもそうで、ゴールである舞浜駅は横浜駅からみて北東にあるが、横浜駅から北東に進むことはできない。

横浜駅の東には東京湾が広がっている。我々はお魚ちゃんではないので、最短距離はいけない。よって最初は北に向かう以外に方法がないのである。

横浜駅を出てすぐに、道にあったパン屋さんで朝食を食べた。

出発した直後だったので、本来は休憩するべきではないのであろうが、あまりにもモーニングメニューが美味しそうだったので、吸い込まれるようにお店に入る。

お店の中には、穀物が焼ける香ばしい香りと、ふんわりとした甘さが広がる。美味しそう。

私たちは、コーヒー片手にしばしの貴族タイムを楽しんだ。

店員さんは、まさか目の前ににいる男女がこれから舞浜まで歩くとは思っていなかっただろう。

モーニングを終えて、また北に進むと山がちな地形が現れる。

坂道は正直体力を持っていかれるのでやめて欲しい。

ルート作成の段階で、あらかじめ地形を頭に入れておくべきだった。私はアホである。

山がちになっている地形を貫く幹線道路沿いをひたすら歩く。

住宅街ではあるが、運送にも使われる道であるようで、時折大きなトラックが歩道の横をかすめる。

横浜に来たって感じをここで初めて感じた。

横浜を出て3時間。

一つ目の目印である鶴見川を渡る。風が強い

この日は雲ひとつない晴れだったので、降り注ぐ日差しが鶴見川に反射してキラキラと照らす。

光景としては美しいのだが、12時で日差しが最も強くなっている時間にしたからの反射光があるとなかなか目にはきつい。

キラキラ光るのもいい加減にしてほしい。

鶴見川を渡るのは初めてだったが、少しだけ鶴見川が嫌いになってしまった。また後日鶴見川の汚名を払拭してあげるために、おとづれてあげようと思う。

私みたいに鶴見川を嫌いになりたくない人はサングラスを持っている行くといい。

鶴見川を越えてまたあること、数十分、今度は多摩川を渡る。

多摩川が、神奈川県と東京都を隔てているので、我々は神奈川県から東京都に入ったことになる。

そもそも、徒歩で横浜から舞浜まで歩くということは、神奈川県、東京都、千葉県と3つの県を文字通り股にかけるということになる。

もうすでに出発から4時間ほどかかっているが、最初の区切りは過ぎたことになる。

ただ、この多摩川、河口に近い箇所で渡ったので、幅が広い。

この企画で2つの県境を渡らなくては行けないということはわかっていたので、「ジャンプで越えようか」「走って越えようか」悩んでいたのだが、多摩川はいかんせん広すぎるので普通に歩いて渡った。

なんとも味気ない県境越えである。なんかぬるっと東京都に入ってしまった。悲しい。

多摩川を越えると品川まで変化がほぼない

多摩川を渡って、蒲田、大森、大井町方面に歩いていくのだが、この区間は街並みの変化に乏しい。

多摩川が作り出した広い平野にひたすらに住宅地が広がる。

もちろん、駅周辺にまで行くと、地域地域で特色があるのだろうが、幹線道路を渡っていると、繁華街には出ないので、変化を感じない。

本当は、お昼に蒲田の餃子を食べようかと話していたのだが、最短ルートを通ろうとすると、彼方は遠回りになってしまうため、断念した。

しかし、住宅地、幹線道路を歩いていても変化は感じるもので、車のナンバーが徐々に東京寄りのものに変わっていったりした。

逆に、ナンバー以外はそんなに変わらなかった。

おそらく、今回の横浜舞浜ウォークで一番退屈だったのは、この多摩川から品川の区間であると思う。

大森で食べたクリームパンは美味しかった。大森唯一の思い出。

品川のビジネス街、レインボーブリッジ、お台場のタワマン

大井町を越えて、本格的に埋立地エリアに入ると雰囲気はガラッと変わってくる

いわゆるビジネス街にあってくるし、季節がらイルミネーションを行なっているビルも多い。

おしゃれなバーでワイン片手に談笑しているOLもいた。

正直、天王洲アイルに着くくらいになると、夕方ごろになっていて、程よい疲れと絶え間ない刺激でテンションが上がってくる。

ランナーズハイならぬ、ウォーカーズハイというやつだろうか

おしゃれな街にそぐわないウォーキングの格好でAちゃんと、いけすかないビジネス街の悪口を言う。お互い疲れていたのだろう。

このウォーキングの格好でおしゃれなバーに突撃してやろうとか、ビジネス街の中途半端なイルミネーションで記念写真を撮ってお上りさんを演出してやろうとか話していた。

もちろん、そんな馬鹿げたことやるわけはないのでが、こんな会話をしているだけでも楽しい。おそらく疲れを感じないように二人で鼓舞していたのだと思う。もうこの時点で20キロ以上は歩いているはずである。

そんなふうに埋立地を歩いていると、レインボーブリッジが見えてくる

知らない人もいるかもしれないが、レインボーブリッジは徒歩で渡ることができる。それも無料である。

夜になると夜景が綺麗で、デートスポットにも人気らしい。

ただ、このレインボーブリッジを徒歩で渡るための入場口がわかりづらい。

車や、ゆりかもめと呼ばれるモノレールでは使わないような箇所から入るので、初めての人は悩んでしまうと思う。

レインボーブリッジを徒歩で歩くためのに入る場所の目印としては、レインボーブリッジの橋桁の三角になっている部分である。そこにエレベーターが貫かれて置かれている。

また、このレインボーブリッジ、徒歩で渡る時間に制限がある。冬季は特に短くなり、夕方過ぎには徒歩の通用口が閉じてしまう。

そのため、あらかじめ早めに通用口に向かう必要があるのだが、我々は初めてレインボーブリッジを徒歩で渡るので、どこから入ればいいかわからず迷子になってしまった。

もともと、このレインボーブリッジは徒歩で渡る理由としては、徒歩区間のショートカットを行うためであった。

レインボーブリッジを渡れないとなると、舞浜方面に行くには汐留の方まで余分に歩かなくてはいけない。汐留まで歩くとなると、時間的にも体力的にも大きなロスとなる。

そのため、ショートカットをなんとしても行うためにレインボーブリッジの通用口に閉門前にいかなくてはならない。

もうすでにこの時点で8時間以上歩いているのにもかかわらず、Aちゃんと走って通用口に向かった。

なんとか間に合ってレインボーブリッジを渡りはじめる。

確かに、レインボーブリッジからみる夜景は綺麗であったが、車の走行音がうるさいのと、フェンスが歩道沿いに貼られているので、正直快適ではない。

レインボーブリッジを徒歩で渡るのをデートコースにするには、夜景目的ではお勧めしないかもしれない。夜景を見たいなら、単純にゆりかもめに乗ればいいと思う。

レインボーブリッジを抜けると、お台場のタワマンエリアに繋がる。

疲れていたのもあったが、19時ごろのお台場のタワマンは、なんだかいけすかなかった。

また今度ゆっくりきて私の中の好感度を高めないとなと思った。

最後の鬼門、新木場エリア

お台場を抜けて、さらに舞浜エリアに向かうと、新木場エリアに入っていく。

この頃には、もうすでに8時ごろになっているので、あたりは真っ暗である。周りに住宅地もあまりなく、工場が目立ち始める。

新木場エリアは高速道路が東京湾沿いを走っているので、それに沿って作られている下道の歩道を進んでいく。

正直、誰も他に歩いていないし、街並みの変化もないし、疲れもピークなので、かなりきつい。

何度となく引き返したくなる。

でも、その度に今まであるいてきた道のりを思い出して、新木場駅で電車に乗ろうという気持ちをグッと抑える。

道中にはコンビニも少ないので、適当に買ったホットドリンクで体を温める。

道に人もいなく、道路にすら車はまばら。

そんな寒々しく悲しい道をAちゃんとひたすら歩く。

一緒に来てくれてよかったと本当に思う。

舞浜に到着。滞在時間15分。

やっとのことで、舞浜に到着した。

到着したのは、夜の9時過ぎだったので、出発してから実に12時間後のことである。

駅は、テーマパーク帰りのカップル、若い女の子グループでごった返している。

そんな人混みの中、二人は駅前の段差に腰を下ろした。

正直、「到着した!」と言う達成感よりも「やっと終わった。。」と言う安心感が大きかった。

この頃、私は限界を迎えており、「辛い」「疲れた」を通り越して、「気持ちが悪い」になっていた。

おそらく、この時間の舞浜駅で「気持ち悪い。。」と感じていたのは、私だけだと思う。

元々は、舞浜に併設されているイクスピアリで食事を取ろうと思っていたのだが、断念して帰路をどうしようか考えていた。

調べると、私の最寄りの駅近くまで運んでくれるバスが数分後に舞浜駅を出発する様子だった。

それを逃すと、舞浜駅から電車で帰るしか方法はなくなる。電車で帰る場合、自宅まで最低三回は乗り換えをしなくてはいけないので、選択肢はバスに乗る以外になかった。

舞浜についてあまり時間は立っていなかったが、帰りのバスに乗り込んだ。

舞浜での滞在時間、15分である。我ながらクレイジーである。

帰りのバスは、一瞬で寝てしまったため、覚えていない。相当疲れていたのだと思う。

正直、最寄りの駅についてから、どう家に帰ったかも曖昧である。横浜から舞浜に向かうと、人は意識が朦朧とするらしい。さすが夢の国がある舞浜である。

一緒にウォーキングをしてくれた、Aちゃんは横浜からなんと舞浜に帰ると言っていた。つまり、Aちゃんは横浜から歩いて舞浜に来た後、そのまま横浜に帰ると言うスケジュールだったらしい。私よりよっぽどクレイジーである。一緒に来てくれてよかった。

後書き

横浜から舞浜まで歩くと、楽しいぞ。

終わった後に吐き気はするし、疲れは数日間のこるし、足の皮は剥ける。

でも、もう一回やりたいと思う

この記事を読んで、長距離ウォークに興味が出る人が増えてくれたら嬉しい。

また、今度は100キロウォークとかもしてみたい。


この記事を書いた人

フランス語と英語と日本語を話します。美術史を勉強しています。

詳しくはこちらの自己紹介の記事をどうぞ。


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