こんにちは。バゲと申します。フランスに在住3年目の日本人です。
この記事では、これからフランスに留学、旅行に来るという方に向けて、フランスの鉄道のチケットを買う方法を解説しています。
SNCFを通したチケットの買い方
フランスの鉄道では、主にTGVという新幹線、TERという普通列車の二つが走っています。どちらのチケットもフランス国鉄SNCFを通して購入することができます。
購入方法は、「SNCF Connect」アプリ、Webサイト、窓口の3つ
- SNCFのアプリ「SNCF Connect」アプリを使う【オススメ】
- SNCFのWebサイトで購入する
- 窓口で購入する
チケットの買い方は、アプリ、ウェブサイト、窓口の3つあります。
スマートフォンの使い方に慣れている人は、圧倒的にアプリで買うのをお勧めします。
スマホアプリで買う場合、チケットの検索、購入、ダウンロードが一括にでき、スムーズな旅行ができます。
さらにスマホアプリなら、自分の乗る電車に遅延、欠便があった場合、すぐに通知が来るため、あらかじめトラブルを避けることができます。
Webサイトでチケットを買った場合は購入後メールに送られてくるPDFのチケットを印刷したり、ダウンロードをしなければいけなくなり、手間がかかります。
また、フランスの駅の窓口でチケットを買うこともできますが、「列が長い」「職員の対応が雑」「職員が英語を話せない」ことがあるので、お勧めしません。
私はフランスにいる間に10回以上TGVに乗っていますが、全てアプリでチケットを購入しています。
アプリで実際に購入するまでのステップ
ステップ1:「SNCF Connect」アプリをダウンロードする
アプリの画面で「SNCF」と打ち込むと、一番最初に出てくるアプリをダウンロードしてください。
アプリは、もちろん無料でダウンロードすることができます。
ステップ2:行き先を打ち込む
アプリを開くと以下のような画面が出てきます。
行き先を打ち込むことが出るので、目的地を入力しましょう。
残念ながら、SNCF Connectは日本語に対応していません。
ここからの作業は、英語、もしくはフランス語で行うことになります。
ステップ3:出発の日付、日時、旅行者の情報を入力
出発の日付、日時、旅行者の選択をします。
フランスの地名には似ていて紛らわしいものがあります。
出発地、到着地の名前には注意しましょう。
旅行者の情報として、性別、名前、苗字、メールアドレスが求められます。
ここで打ち込んだメールアドレスに、購入後確認メール、チケットなどが送られてきます。
今回はゲストとしてチケットを買う設定です。
TGVをたくさん使う予定がある方は、定期券、割引券などがあるので、アカウントを作ることをお勧めします。
特に留学でフランスに来る方は、SNCFの若者割引を適用して、格安で旅行することができるので、ぜひチャックしてみてください。
ステップ4:検索結果から、好みの時間、等級の電車を選ぶ
検索結果から、自分の時間、予算の都合に良い便を探して選択します。
今回の場合はパリ・リヨンの移動なので、たくさんの便が出ていますが、小さい町に行く場合、数時間に一本しかないこともあります。
また、TGVの電車には、各車両の等級とは別に電車の便ごとにレベルがあります。
主に「TGV InOui(イヌイ)」と「Ouigo(ウィゴー)」の二つです。
イヌイが一般的な車両で、ウィゴーは値段が抑えられた廉価なタイプの車両です。
ウィゴーは安いですが、その分席が狭かったり、同じ人に乗る乗客のマナーが悪くなりがち。
私はどうしてもという時以外はウィゴーはさけて、イヌイを使うようにしています。
TGVイヌイには、一等車と二等車、ビジネスクラスが設定されています。
正直、席の広さにはそれほど違いがないので、私は2等車を取ることが多いです。
時期や割引によって、1等と2等に価格差があまりない時は、1等車に乗るのがいいと思います。
TGVの1等車に実際に乗った経験の記事を書いています。
TGVでの実際の座席のイメージを見ていたい方は、ぜひご覧ください。
ステップ5:座席を選ぶ
乗る車両を決定したら、座席を設定することができます。
主にTGVは二階建てになっているので、一階席、二階席を選んだり、窓側の席、通路側の席を選ぶことができます。
席のおすすめは2階席の窓側です。
TGVに揺られながら、フランスの田舎の景色を眺めながら移動することができます。
ステップ6:最終確認画面。(保険を選ぶ)
出発地、目的地、電車の便、座席を選んだら、あとは最終確認画面に移ります。
出発する電車、時間、座席などに問題がないか、確認して決済に進みましょう。
電車の遅れ、欠便などを保証するための保険をつけることもできます。
フランスの電車は遅延、欠便などは当たり前に起きるので、つけることを強くお勧めします。
私は2022年のクリスマスの時期に南仏に行ったのですが、その帰りの日にストライキが発生。元々の電車が欠便になり、鈍行電車を乗り換え数時間遅れで家に戻ることができました。
そのTGVでの嫌な思い出以降、保険は必ずつけるようにしています。
ステップ7:支払いを終わらせる
最終確認まで済めば、あとはチケットの支払いを行うだけです。
チケットの支払いには、iPhoneの場合、Apple payを使うことができます。
そのほかには、カード情報を打ち込んで決済を終わらせましょう。
スマホ決済に慣れている人なら、チケットの検索から購入まで10分もかからずに終えることができるはずです。
ステップ8:チケットを確認
チケットの購入が終わったら、下にある「Tickets」押すと、「Upcoming」の場所に購入したチケットが出てくるはずです。
チケットにあるQRコードを見せることで、チケットの購入証明をすることになります。
TGVの乗り方
基本的に改札はない
フランスだけではなく、ヨーロッパ全体に言えることですが、ほとんどの高速鉄道で改札はありません。
駅に入ってからプラットホームまでそのまま歩いて辿り着くことができます。
自分でプラットホームを確認し、電車に乗り込むだけなので、スムーズに乗車することができます。
SNCF Connectアプリなら、乗車の時間の前になると、自分の電車がどのプラットホームに来るか教えてくれます。
チケット確認の巡回がくるので、チケットを見せられるようにする
駅での改札がない代わりに、乗務員が乗客のチケットを確認する車内検札があります。
検札の際には、チケットのQRコードを見せるだけで大丈夫です。
この検札の際に、チケットを見せることができないと、実際にチケットを買ったか買っていないかに関わらず、罰金を払う必要があります。
通常のチケット料金以上に50ユーロ以上払わなければいけなくなります。
また、チケットを見せる際に身分証の提示を求められることもあるので、パスポートなどの身分証をすぐに見せられるようにしておきましょう。
若者割引などを使う場合は、年齢が記載されてある身分証の提示ができないと、割引を不正に使ったとみなされることもあり、罰金の対象になります。
TGV・TERに乗る時の注意点
旅行が決まれば早めに予約をしておく
TGVのチケットは、出発の時期が近くなればなるほど、価格が上昇します。
30ユーロほどのだったチケットが数日後には100ユーロ以上になっていることもあります。
フランス国内の移動・旅行をすることが決まったら、まずTGVのチケットを取るようにしましょう。
万が一日時の変更があり、チケットを変更したい場合は、変更手数料を数ユーロ払うだけで、便を変更することができます。
TGVを早めに予約して、何かあれば後から変更するという予約がオススメです。
ストライキ情報をチェックしておく
フランスでは、ストライキがひっきりなしに起きます。
ストライキが発生すると、鉄道が欠便、遅延が発生し、旅行客の間でパニックが起こります。
特にフランス語に慣れていない日本人旅行者の場合、駅でのアナウンスがあっても理解できず、代替便に乗ることもできません。
ストライキ情報は、SNCFのアプリをはじめとした各種ウェブサイトで確認できるので、旅行の数日前からチェックしておくようにしましょう。
予約した席に他の人が座っていることがある
フランスあるあるなのですが、自分が予約した席に勝手に誰かが座っていることがあります。
「あの席空いてるじゃーん。座っちゃお。」という気持ちで移動する人が多いようです。
自分が予約した席に誰かが座っている場合は、自分のチケットをみせ、ちゃんとどいてもらうようにしましょう。
フランス語・英語に不安があれば、車掌を探してきて、間接的に言ってもらうのもありです。
一度TGVに乗り込んだ時に自分の予約した席に男性が座っていました。
「そこ自分の席なんだけど」というと、「他の席空いてるからそっちに座れば?」と退きたくない様子でした。「そもそも私が予約した席だから、退くのはあなた」というと席を渋々変えて去って行きました。
フランス人の中にはかなり身勝手な人もいるので、きっぱりいうときはきっぱり言わなければいけないんだと感じた経験でした。
スマホの充電残量に注意
スマホのアプリのSNCF Connectでチケットを取った場合は、スマホのQRコードを見せるだけで検札できます。
もしスマホだけにチケットを入れていると、もしスマホの充電が切れた時に、チケットを見せられなくなります。
TGVに乗る際は、スマホの充電を機にするようにしましょう。
TGVの席にはコンセントが付いており充電できますが、なぜか電気が通じていない席もあります。
TGVの中で充電すればいいや!と思わず、携帯バッテリーを持ってくるなど、保険をかけておきましょう。
置き引き、スリに注意
TGVには、スーツケースなどの大きい荷物を置くスペースがあります。
残念なことに、このスーツケース用のスペースから勝手にスーツケースを盗む人もいるようです。
また、TGVの席にパソコンなどを置いたままトイレなどに行くと、戻ってきた時には無くなっていることも。
TGVで居眠りをしていたら、スマホがスられていたということもあるそうです。
TGVの中でも気を抜かず、貴重品を守るようにしましょう。
チケットの買い方だけでなく、フランスのTGVの乗り方、気をつけなければいけないことなども書いています。ぜひ最後まで読んでください。