こんにちは。バゲちゃんです。フランスで修士の文系大学院生をしています。
フランスに留学に来てから半年以上がすぎ、フランスでの留学生活に慣れてきました。
この記事を見ている方は、「なんとなく留学したい、させてあげたいけど、具体的な留学先の国は決めていない」、「フランスの留学に興味があるけど、なんとなくイメージがつきにくい」、「フランス留学のメリットデメリットを知りたい」と思っている方々ですよね。
留学をするとなるとまず頭に浮かぶのは英語圏への留学。
一昔前はアメリカ、イギリスがトレンドでしたが、最近では大学への留学でオーストラリア、カナダ、ニュージーランドを選ぶ方も増えてきました。英語を勉強しに語学学校に行くという方は、フィリピン、フィジー、マルタなどの国も人気です。
一番良い選び方は、「自分の勉強したいこと」「理想の留学生活」「その後のキャリア」を明確にして情報を集めることです。
この記事では留学に興味がある方のために、実際にフランスで修士学生として生活をし、フランス留学について身をもって経験している筆者が、交換留学、正規留学の選択肢としてフランスを選ぶメリット、デメリットをまとめています。
- 英語圏の留学よりも、学費、生活費が安い。学生に向けたサービスも多い。
- 日本に興味を持っている人がたくさんいる。
- 人文系の研究が進んでいる。
- フランス留学をする日本人が少ないので情報が得づらい。
私のフランス大学院への留学へのステップを進んだ経験談の記事もぜひご覧ください。
フランス留学のメリット
フランス留学のメリットを紹介します。個人的な感想ですが、実際に留学をしにきて感じたことなので、ぜひ参考にしてください。
フランス語を勉強すること自体のメリットに興味がある方は、フランス語学習のメリットについてまとめた記事をご覧ください。
学費が英語圏よりも圧倒的に安い。
フランスの学費は日本の大学、英語圏の大学と比べて圧倒的に安いです。
フランスの大学は国立大学がほとんどであり、多くの大学で学費が年間約数万円ほどです。
私の場合、修士課程への登録で1年間につき、約400ユーロ(60000円ほど)を支払っています。修士課程は2年間なので卒業までの学費は10万円弱です。
日本の大学は国立大学でも年間50万円以上学費がかかるので、フランスの学費は圧倒的に安いです!
留学を考える上で一番頭を悩ませるのは学費ですが、フランス留学の場合、その心配はないですね。
日本の大学に在籍して1年間フランスに交換留学にくるより、フランスの大学に正規で入学する方が安いという現象が起きます。
なお、大学によってこの金額は少しづつ変わるので、詳しくは志望する大学のホームページなどを確認してください。
哲学、社会学、美術史学などの人文系に強い。
フランスは人文社会系の勉強をするにはもってこいの国です。
もともと人権思想の強い国であったり、社会学が発達している国なので、人文系の勉強をしたいと考えている学生におすすめです。
社会学に少しでも触れたことがある学生なら聞いたことがある、「構造主義」という言葉もフランスでの研究から生まれた言葉です。
私の勉強している美術史という分野も、日本の研究よりもフランスの研究の文献の方が進んでいるという感覚があります。
特に私は現代美術史という分野を勉強しているので、現代美術研究が進んでいるフランスでの研究に刺激を受ける毎日です。
もちろん、科学系の勉強ができる大学もたくさんあるので、文系、理系の両方の学生さんにおすすめです。
学生向けの金銭的なサービスが多い。
フランスは学生に向けた金銭的なサービスが豊富な国。外国人学生であっても受けることができるサービスが多々あります。
交通機関の割引、文化施設での学割、格安な学食などもフランスでは学生証1枚で享受できます。
驚くべきことに、フランスでの学生生活にはこんなメリットも。
- 外国人学生であってもフランスの健康保険制度に無料で加入できる
- 低所得者層向けの家賃補助を外国人学生も受けることができる
実際にフランスの健康保険を活用して3割負担で病院に行ったことがあります。さらに、家賃金額の約3割の金額が毎月自分の口座に払われています。ありがたい!
カナダのような国では留学をするときに海外旅行保険、海外留学保険に加入しなくてはいけないので、フランスの太っ腹さに驚かされます。
詳しくはフランスの学生向け金銭サービスについてまとめた記事をご覧ください。
日本に興味を持つフランス人学生が多く、友達を作りやすい。
フランスは他の国と比べると日本に興味を持っているフランス人学生が多く、現地での交流のきっかけにしやすいです。
フランスは日本のマンガの総消費額が日本についで2位の国であり、街中の至る所に日本のポップカルチャーに関するお店があります。
フランスの印象派の画家たちも日本のイメージを多く取り入れて、作品制作を行なったよ。日本とフランスの文化的なつながりは深いね。
私の生活しているリヨンにあるリヨン第三大学では日本語学科があり、そこの学部、学生が企画している日本関連のイベントには日本に興味がある人が集まります。
フランスの大都市では日本に興味がある人に向けたイベントがたくさん開かれているので、現地のコミュニティ参加に役立ちます。
【交換留学】英語圏ではないので、選考過程での日本人学生との競合が少ない
交換留学でフランスに来る場合のみですが、英語圏と比べるとフランス語圏への留学は人気がガクッと落ちるので、選考の倍率が低いことが多いようです。
アメリカやイギリスのような英語圏への留学よりもチャンスを掴みやすいと言えます。
交換留学の場合、同時に色々な地域への派遣を志望することができないので、英語とフランス語の両方を勉強している生徒さんは、フランス語圏のみに絞って志望するのも一つの手段ですよ。
実際に私もフランスへの交換留学を志望し、派遣学生として内定をもらいました。全部で志望した学生は6人、そのうち5人が派遣学生として選ばれたようです。
コロナの流行期と重なってしまい交換留学生として行くことはできなかったのですが、その選考について記事にまとめてあるので交換留学の選考に興味がある方は以下の記事を参考にしてみてください。
フランス留学のデメリット
フランス留学にはメリットが多いですが、デメリットもあります。やはり、英語圏に留学するよりも不便なことも多いです。
英語が通じない場所が多い。
「フランスは英語が通じない」!!
フランスは英語が通じない国として有名ですが、それはある意味で正解です。
フランスに旅行で来るときに訪れるような観光地では英語は通じるのですが、現地のスーパーではまず英語がわかる人はいませんし、現地に住んでいる、特にご高齢の方は英語はほとんど話せません。
そのためフランスに留学に来る際には、ある程度のフランス語レベルがないと普段の生活がかなり大変です。
大学のカリキュラムの中には、英語のみで履修することができるコースもあるのですが、日常生活はフランス語で過ごすことになるので、フランス語をある程度学習する必要があります。
フランスに来ると必然的にフランス語を話さなくてはいけなくなるので、上達します。
ストライキが多いので生活に苦労する。
フランスといえば、ストライキの国。
フランスに来てから半年以上が経ちましたが、これまでに大規模ストライキに何度も会いました。
ストライキが起きると学校が閉鎖されるので、そもそも授業がなくなります。
フランスに留学に来てもそもそも授業が長期間行われないということもあるよ!嫌だね!
授業がなくなるだけならまだしも、大学関連施設の図書館、学食なども同時に閉鎖されるので、行く場所がなくなってしまいます。
ストライキによる学校閉鎖は、その前日の夜、もしくは当日の朝にアナウンスされるので、閉鎖される日には1日の予定が全て狂います。
フランスを選ぶ日本人学生が少なく、情報がない。
英語圏に留学する学生に比べると、フランスに留学する学生は少ないです。留学エージェントなども少なく、必要な情報は自分で集めるしかありません。
特に交換留学ではなく正規留学生として学士、修士課程留学を考えている人にとっては、まず情報を集めるのに苦労します。
フランス留学を少しでも考えている人は、フランス政府の期間が運営する「キャンパスフランス」さんのウェブサイトを参考にすることをお勧めします。
このサイトでは、留学先の情報、予算、現地での手続き、実際に留学に応募する支援などの情報が載っているので、フランス留学に少しでも興味がある人におすすめです。
私もフランス留学を決め手続きをしたときに、キャンパスフランスさんのお世話になりました!
このブログでもできるだけ読んでくださるみなさんに役に立つ情報をお伝えできればと思います。
【まとめ】フランス留学、向いている人。
- ちょっとぐらいの不便も気にしないひと。
- 海外留学の資金を抑えたいひと。
- 人文系の勉強がしたいひと。
- フランスが好きなひと。
この記事ではフランス留学のメリット・デメリットをまとめました。
デメリットも書いてしまったので、フランス留学に億劫になってしまった人もいるかもしれません。
でも大丈夫です。フランスに留学に来てからフランスを嫌いになった人を僕はみたことがありません。
フランスは魅力たくさんの国。ぜひフランスに留学に来ることをお勧めします!