フランス生活の敵は文化の違いではなく、生活の不便さ・ストレスだった!【フランス在住大学生が語る日常の壁】

こんにちは。バゲちゃんです。フランスで修士の文系大学院生をしています。

フランスで生活をし始めてからはや半年以上がすぎ、フランスでの生活に慣れてきました。最初はどうなることやらと思っていましたが、意外と生活してみるとなんとかなるものですね。

この記事を読んでいる皆さんは、フランスと聞くとどんなイメージを持つでしょうか?

やっぱりフランスといったら、街並みが綺麗で、歩いている人が洗練されていて、なんとなくおしゃれなイメージかな

一度は行ってみたい国だよね!

フランスは実際に来てみると、日本人が持っているイメージとはかけ離れた実態があります。

パリ・シンドロームという言葉をご存知でしょうか。

パリを代表とするフランスに「おしゃれ」「最先端」というイメージを持って移住しに来た外国人が、フランスの実態を目にして鬱状態になることを指します。

簡単にいうと、「こんなの思ってたフランスと違う!!」とがっかりしちゃうわけですね。

今回の記事では、フランスに旅行、留学、移住しにくる予定の方のために、実際の日本人がフランスに住んで感じたフランスの不便さ、フランスのちょっとした悪いところを皆さんに紹介します。

この記事を最後まで読むと、フランスへの心構えができた状態でフランスに来ることができます。ぜひ最後まで読んでみてください。

ポイント:フランスは、、、
  • 衛生観念が日本ほど高くない。
  • 治安が日本ほど良くない。
  • 生活に不便が多い。

【観光編】フランスに旅行に来る人はがっかりしないで。

まずは、フランスに旅行で来る人、短期留学で来るひとのために、フランスに来てすぐに感じるギャップを紹介。

少しでも心構えをしてくと、旅行中大きくがっかりしないでもすみます!

トイレがない、あっても汚い。

旅行中、トイレのことって心配になりますよね。出先で急にトイレに行きたくなることも。

フランスには、日本のように綺麗で無料で使えるトイレはありませんそもそもトイレの数も少なく、出先でトイレに行きたくなってすぐにトイレに辿り着くというようなこともありません。

街中に公衆トイレが設置されている場所もありますが、かなり汚くて日本人にはかなりきついです。

どうしてもトイレに行きたくなった時は、カフェに入ってトイレを使わせてもらうことになりますが、カフェのトイレもそんなに綺麗ではないです。

結論、フランスのトイレはほぼ汚いと思っていただいて大丈夫です。(高級ホテルなどを除く)

美術館、博物館のトイレはまだマシな方だから、ぜひ活用してね。

フランスに来る予定で潔癖気味の方は、トイレの便座を拭けるように除菌シートなどを持ってきてもいいと思います。

また、日本のウォシュレットもフランスにはないので、どうしても必要な人は携帯用のウォシュレットを持ってくるようにしましょう。



治安が良くない。

フランスは日本ほど治安が良くありません。

窃盗の被害も多いので、日本のように「電車で眠る」「カフェで荷物を置いたままトイレに行く」「口の開いたトートバックにお財布を入れる」「スマホをテーブルの上に置きっぱなしにする」といったことも基本的にNG

私も一度リヨン中心部のマクドナルドで、自分のリュックが盗まれかけたことがあります。

また、地区によって「移民が多くガラが悪い地区」「大麻の匂いが常にする地域」「薬物のディーラーがいる地域」などもあるので注意が必要です。

特に旅行で来る方は、そのような治安の悪い地域のホテルを予約してしまうと、常にホテルに戻る時間を意識しなくてはいけなくなり、旅行が楽しめなくなります。

ホテルを予約する際「明らかに一泊の値段が周りと比べて安すぎる」という場合は、そのホテルの近くの治安が良くないことが多いです。

犬のフンがそこらじゅうにある。

フランスの道端は、犬のフンだらけですびっくりするほどたくさんの犬のフンがそのまま放置されています。

感覚的には、街中の道を普通に歩いていると2〜3分に1回は犬のフンを見ます。飼い主が処理しないと誰も犬のフンを掃除しないので、同じフンが同じ場所に何日間も居座り続けるということもしばしば。

フランスは犬を飼っている世帯数も多いので、そのぶん犬のフンの数も増えるということなのでしょうか。

フランスでも数年前から犬のフンの放置を犯罪化し、まだ以前より状況はマシになった方らしいのですが、それでも日本人にとってはびっくりするほどたくさんのフンが落ちてます。

犬のフンを踏んでしまう人も、もちろんたくさん。足を地面に擦り付けて拭った跡が道にたくさん残されています。

ゴミがめちゃくちゃ落ちている。

フランスの道にはゴミもたくさん。

タバコの吸い殻をはじめ、ペットボトル、プラスチックの袋、何かよくわからない紙、食べかけのパンなどなんでも落ちています。

そのゴミを食べにきた鳩なども集まって、なんとも言えない光景を作り出します。

不思議なのは、街中にゴミ箱がたくさんあるのにもかかわらず、街にゴミがたくさんあること。

フランスは1ブロックに最低1個は公共のゴミ箱があり、不要なものはすぐに捨てることができます。

ゴミ箱がたくさんあるのにゴミが街に溢れている」という状況は、なんとも不思議です。

日本は逆でゴミ箱が少ないのに街中にポイ捨てする人があんまりいないよね。不思議。

ホームレス、物乞いが多い。

フランスは失業率も高く、移民も多いので、日本に比べるとホームレス、物乞いが多いです。

スーパー、パン屋の前では、食べ物を恵んでくれるのを待つ物乞いが多いですし、実際に食べ物を渡しているフランス人もよく見かけます。

電車に乗っていたり、公園に座っていたりすると、小銭をねだってくる人に話しかけられることもしばしば。

特に公園で「今日は気持ちがいいな」と思っているときに、お金を乞われるとちょっと気分がげんなりします。

特に、赤ん坊と一緒に物乞いをしているホームレスの女性などを見かけると、フランスの社会問題の端くれを見ているような気持ちになります。観光で来られる方は、特に話しかけられやすいので気持ちの準備しておきましょう。

「物乞いに話しかけられている間に、後ろからリュックの財布を盗む」という手法の窃盗もあります。観光で来られる方は、少し悲しいですが物乞いに話しかけられても無視しましょう。

【生活編】実際に住んでみるとわかるフランスの不便さ。

ここからは、フランスに実際に住んで感じるフランスの不便さを紹介。

実際にフランスに住んでみると、観光で来るだけではわからない独自のストレスがあります。

家関係、ビザ関係の書類の申請が面倒、遅い

フランスに住んでみて一番面倒だなと思うのは、書類関係の申請の面倒さ。特に、ビザ関係の書類の申請や、賃貸契約の書類を集める面倒さの悪評が高いです。

例えば、賃貸契約に必要な書類を全て集めて提出しても、「この書類が足りない」「この書類に不備がある」「その情報は古い」といったふうに何度も突き返されます。

特に日本人の場合は、賃貸契約の保証人に関しての書類に難癖つけられることが多いようです。

フランスに来てから1度引っ越しをしましたが、一番大変だったのが書類を集めること。

外国人だからか、本来必要でない書類の提示まで求められてきました。ちょっとイラッときちゃいます。

また、「出生証明」という書類がフランスで銀行を開設したりする際に必要になります。

出生証明書類は日本では存在せず、現地の日本領事館に申請して作成してもらう必要があります。場合によって必要がないこともあるようですが、フランスに来る際には作っておくようにしましょう。

フランス出生証明、制作手順
  • 日本で戸籍抄本、戸籍謄本を取得する
  • 日本の公証人役場でアポスティーユをもらう
  • フランスの日本大使館、日本領事館で、出生証明書作成を依頼する
  • 出生証明を受け取る

ストライキで全ての生活インフラが止まる。

フランスのストライキはたびたび話題になりますよね黄色いベスト運動などが有名です。

最近では年金の支給額の引き上げに伴い、大規模ストライキが長期間継続しました。

フランス語ではストライキのことを「マニフェスタシオン」「グレーヴ」「モビリテソシアル」などと呼んでいます。

ストライキが起きると、交通インフラ、公共施設のサービスなどが止まり、通常の生活が困難になります。

また、街中の広場がデモ隊によって占拠され暴動が起きることもあり、危険も伴います。

私の通っている大学もストライキ中は閉鎖され授業がなくなります。図書館、食堂なども閉まるため、何をすればいいかわからなくなります。

もちろん、ストライキは民主主義のために大事なことなんですけどね。。

フランスに旅行・留学で来られる方で、「ストライキが怖い」という方は外務省が提供しているたびレジというサービスがおすすめです。

滞在先の情報を登録しておくと、現地の危険な情報などが書かれたメールが日本語で届きます。

マナーが悪い(日本のマナー感覚ではない)

フランスはそもそもマナーの感覚が違います。

電車や公共機関で電話をする人はもちろんいますし、電車に乗る際に列にならず割り込みをするのは普通

ゴミの分別マナーなどもほとんどありません。街中で普通に歩きタバコをしている人もよくみます。

フランスでは赤ちゃん連れの人は、ベビーカーなどを畳まずにそのまま電車に乗ります。よくよく考えると、日本でベビーカーを畳まなくてはいけないというマナーも変なマナーだよね。

逆にフランスは挨拶マナーを重要視する文化。お店に入った時などは必ず店員さんに挨拶をします。

日本ではコンビニなどで挨拶をする人は少ないですが、フランスに来たときはスーパー、ホテル、服屋など全ての場所で「ボンジュール!」と挨拶しましょう。

日本食があまりない。あっても高い。

フランスでは日本食が手に入りづらいです。

手に入ってもなんとなく日本のものとは違っていたり、日本食と書いていても中国メーカーだったりします。

フランスでもどうしても日本食が食べたいという人は、ぜひ日本から食材を持ってくるようにしましょう。

フランスで簡単に手に入る食品
  • 醤油
  • みそ
  • 顆粒だし
  • 生姜・ニンニク
フランスで手に入りにくい食品
  • チューブ調味料
  • みりん・料理酒
  • だしパック
  • ぬか

まとめ:フランスに来る人へ向けたアドバイス

フランスへ来る人へ向けたアドバイス
  • 町が汚いと覚悟。←大事
  • 犯罪が多いので注意。
  • フランスは書類関係が大変だから耐える。
  • ストライキが起きたらどうしようもないので諦める。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

このブログでは、主にフランスの留学生活、フランス語学習、最新アート事情について書いています。もしよろしければ他の記事もぜひご覧ください。