こんにちは、バゲちゃんです。フランスで大学院生しています。
やっとのことで様々な手続きが終わり、本格的に大学の授業が開始してきました。正直、私のフランス語のレベルは高いとは言えず中級者レベル留まりなのですが、大学の授業は語学の授業を除き、ほとんどフランス語で行われるので内心、ドキドキしっぱなしです。
さて、今回のフランスコラムで紹介していきたいのは、「フランスの硬水事情」。
フランスをはじめ多くのヨーロッパの国の水はミネラルを豊富に含む硬水であることを、知っている人は結構多いのではないのでしょうか。
日本国内で購入することのできるミネラルウォーターも、その多くがヨーロッパ原産のものだったりします。
- エビアン
- コントレックス
- ペリエ
- ボルヴィック
- etc
フランスの水が硬いのは知ってるけど、生活の中では具体的にどんなことに困るの?
「健康にいいミネラルウォーターを水道から飲めるなんてよくない?」とお考えの方もいるかもしれませんが、実際の生活の中で硬水を洗濯、料理、シャワーなどに使うとなると、結構不便が出てきます。
この記事では、詳しくフランスの硬水事情と、実際に使ってみて感じた硬水の不便さを皆さんに紹介していけたらと思います。
記事の最後では、フランスに旅行で来られる方に向けた硬水対策のアドバイスも載せているので最後まで是非ご覧ください。
フランスの水は硬水。化粧品、ボディケアには要注意!
フランスの水は、硬水なところが多い。
日本の水は基本的にどの地域の水でも、「水にあまりミネラルが含まれていない軟水」です。
軟水は口当たりが柔らかいので、飲んでいて飲みづらいと感じることは少ないのではないと思います。
水の中に含まれているミネラル分が少ないので、料理や洗濯中などの途中で化学的な変化を起こすこともなく家事でも使うやすい水だと言えます。
水には主にカルシウムイオンとマグネシウムイオンが含まれていて、水1000ml中に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表わした数値を「硬度」といいます。簡単にいうと、カルシウムとマグネシウムが比較的多く含まれる水が硬水になります。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が0~60mg/l 未満を「軟水」、60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」、120~180mg/l 未満を「硬水」、180mg/l以上を「非常な硬水」といいます。また、日本においては一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられています。東京の水道水の硬度は60mg/l前後で軟水に、エビアンの硬度は304mg/lなので硬水になります。また、一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられます。見た目は同じですが、まろやかに感じたり重々しく感じたり、水にも風味があるのはこのため。成分の違いから、一般的に軟水は口当たりが軽く、硬水はマグネシウムが多いほどしっかりした飲みごたえを感じるようです。
エビアン 硬水と軟水の違い
フランスに住むと自然と硬水を飲むことになるので、お通じが自然とよくなったような感じがします。天然の便秘薬を無意識に飲んでいるような感じです。
しかし、フランスの水道で味噌汁を作ったりご飯を炊いたりすると、なんか少し味がいつもと違う感じがします。やはり、和食は元々の日本のお水で作るのが美味しいんだろうなと思います。
掃除が大変!石鹸が泡立たない!スキンケアも困る!
蛇口をひねると硬い水が出てくる国、フランスで実際に生活をしてみて感じた硬水の不便さを紹介していきます。
- 水垢が溜まりやすい
- 石鹸、洗剤が泡立たない
- スキンケアに困る
実際に住んでみると硬水のメリットより、硬水のデメリットの方が大きいです。。
硬水の問題点、その①:水垢が溜まりやすい
水道水の中にミネラルが多く含まれているので、水が蒸発した後に水垢として白い結晶が残ってしまいます。
そのため、食器を洗った後にシンクに残る水をそのままにしておくと水垢が溜まっていってしまいます。また、シャワーを浴びて壁についた水滴をそのままにしておくと白く水垢が残ってしまいます。
水垢が残ってしまっても気にしなければなんともないのですが、ルームシェアをしている場合など、他の人に気を遣わなければいけない状況では、水垢を残してしまうことに抵抗を感じます。
フランスの空気は日本の空気よりも乾燥しているので、特に水が乾くのが早いので水垢がついてしまうスピードが早いです。
逆にフランスの空気は乾燥しているので、台所やバスルームのような水場でカビを見ることは少ないように感じます。もしかしたら、硬水ではカビは育ちにくいのかもしれません。
硬水の問題点、その②:石鹸、洗剤の力が弱まる
水道水の中にミネラルが多く含まれるので、洗剤や石鹸の泡立ちが弱まってしまいます。
そのため、お皿や体を洗うときに多くの洗剤、石鹸を使用しなくてはいけないので、消費のスピードが結構早いです。
フランスは有機栽培を推奨していたりと環境意識が比較的高いので、皿洗い、シャワーの際に多くの洗剤を使用しなくてはいけないので少し罪悪感を感じてしまいます。
また、衣服を洗濯する際も洗剤の力が落ちてしまうのか、洗剤の量の調整が大変です。
日本と同じ感覚で同じ量の洗剤を使用しても、綺麗に洗ってくれなかったと言うことがありました。
日本の洗剤を持ってくる場合は、気持ち多めに使うようにするといいと思います。
海外の洗濯機は洗濯が荒く衣服が傷つくことが多いと言いますが、もしかしたら硬水のせいで洗剤の力が弱まってしまうので、わざと洗濯機の力を強くしているのかもしれません。
フランスの洗濯機の洗濯は、かなり荒いです。フランスで洗濯をする必要のある旅行者、留学生の方は「洗濯ネット」を忘れずに持ってきましょう。
まあ、洗濯ネットを使ったとしても衣服は痛むんですけどね。。。
硬水の問題点、その③:スキンケアに困る
水道水が硬水だと、普段のスキンケアにも影響が出てきます。
フランスでそのまま日本のスキンケア方法を、そのまま続けるとほとんどの人が肌にトラブルが出てくると思います。
フランスの空気は日本の空気より乾燥していたり、日差しが強いのもあって、日本の環境とは大きく異なっています。それらの外の環境の変化に加えて、硬水の影響も出てきます。
- 油脂の分泌増加
- つっぱり感
- ごわつき
- 乾燥
特にオイルクレンジングをフランスですると、硬水が油脂を取りすぎてしまうので、乾燥に悩まされることも多いようです。
オイルクレンジング代わりに、ビオデルマのような水クレンジングが薬局、スーパーなどで売られているので、フランスに到着後、自分の肌の調子に合わせてクレンジングを調整するのがいいと思います。
私はメイクは基本的にあまりしないのですが、日焼け止めを落とすために水クレンジングをコットンに染み込ませて使っています。
フランスは日差しが強いので、絶対に日焼け止めは使用してください!
お腹の調子にも注意が必要!
フランスに旅行でくる場合は、硬水にすぐ慣れないと思います。
硬水は便秘対策にも飲まれるほどお通じに影響があるので、慣れていない状態で硬水を急に飲むとミネラル分のせいでお腹が痛くなってしまうかもしれません。
フランスは公共のトイレがほとんどないので、お腹が痛くなってしまったら、トイレを探すためにカフェを探さなくてはいけません。
フランスに旅行でいらっしゃる方は、トイレを使えるかどうかを聞くのにも戸惑うと思うので、なるべく旅行の前に硬水が体に合うかどうか日本であらかじめ飲んでおいて確かめるのがいいと思います。
もしも自分の体が硬水に合わないかなと感じた場合は、下痢止めなどの常備薬を持ってくるのといいと思います。
フランスでもスーパーを探すと比較的硬度が高くない水が売られています。
どうしても硬水が口に合わないという場合は、炭酸水を飲むようにしましょう。炭酸が加えられると香水でも比較的飲みやすくなります。
この記事ではフランスの硬水事情をご紹介しました。フランスは硬水の国。人によっては体に合わないということもあると思います。
特に飲用水については、なるべく日本にいる間から慣れておくことをお勧めします!
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